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1月22日(木)-エコクリーンプラザみやざき問題-

 「エコクリーンプラザみやざき」の浸出水調整池破損問題で、20日、管理する県環境整備公社の理事長が、当時の公社役職員を背任容疑で告発した。
 一般の人でも3回家を建てないと、自分の個性に合ったお気に入りのものができないとは、昔から言われることである。小生も3回病院の設計図を描いたが、ああでもないこうでもないと何回も描き直し、建築が始まると、進捗具合が気になって休日は元より、昼休み、毎夜の如くと現場に足を運ぶ。これがすこぶる楽しいのだ。完成したら、今度は借金返済のためか、一挙に興醒めとなるから、摩訶不思議である。
 病院では、処置や手術後に使った器械や器具が無くなることが少なくない。理由は大手術ほど、汚物が大量に発生し、血液の付着したガーゼや摘出臓器、シーツなどに紛れ易いからだ。手術器械は結構値が張るものが少なくない。あまりにも紛失が多いので、ある時から、数が合わない場合には、スタッフ全員の連帯責任とし、「身銭を切って全員で弁償するべし」との、お達しを出したところ、それ以降なくなることが極端に減った。それでも、年に一度か二度は数が合わず騒いでいるがゴミをひっくり返しては発見し、歓喜している。
 さて、「エコクリーンプラザみやざき」は、誰の資本で誰の責任で設立されたのであろうか。今のこの事態は、公務員や天下りの典型的な「無責任さ」に他ならない。宮崎市はじめ関係の首長は、鍬入れの地鎮祭と竣工式典のテープカットに参列したのみではないのか。今回の破損に掛かる経費だけで数十億円の純然たる税金が注ぎ込まれる事になろうとしている。首長なぞは自分の身銭を投じたのと同じ感覚で、建設過程をチェックしたことが一度でもあったろうか。況や、公社の理事長や役職員は、毎日現場に足を運んで監督する責任があろう。民間では当然であろう。公僕には「身銭を切る」感覚が一番必要であることを、若い時分から徹底的に教育されなければならない。大阪の橋下徹知事が言うように、新卒ではなく、世の中の「い・ろ・は」を習得した社会人の登用が望まれる所以である。給料の源が血税である公僕は、自分の職に対して「呵責の念」を片時も忘れてはならない。
 「エコクリーンプラザみやざき」とは、なんとも響きのよい語呂ではないか。この場に及んでは、責任のなすり合いではなく、市民や県民に納得の行くように、「クリアーでクリーン」な結末を期待したいものだ。状況によっては、公社関係者をはじめ、県庁や関係市町の全職員の連帯責任として「身銭を切って」もらおう。

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