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4月25日(土)-「アナログ人間」と「デジタル人間」-

 この度、「地上」の「デジタル人間」が、大酒を喰らって酩酊状態になり、公園で素っ裸になって絶叫し、警察沙汰となった。

 そもそも「アナログ=analog」と「デジタル=digital」の違いは、如何様なものか。前者は、ある量を連続で変化する指標(目盛りの位置や長さ等)で表すことを指し、水銀体温計や長・短・秒針のある時計、車のスピードメーターが思い浮かぶ。

 後者は、ある量を数字で表すことを指し、体温や時間、速度などを数字で示す。さらに言うと、コンピュータの世界は全て0と1の2つのデジタル信号を組み合わせて情報を表現するもので、例えば音波を数字化(デジタル化)して「010111」とか「1111001」のように変換し、受信機(テレビなど)で数字を元の波形に戻し、音波を復元する。「デジタル」は2進数で0と1を無数に並べることが可能で、音や色、映像の情報を正確でクリアーに、そして無限に伝達できる。

 ある書き物によれば、「何事も感性に従いアバウトに行動するのがアナログ人間、一方、うやむやな回答が嫌いで答えをハッキリさせて効率よく行動するのがデジタル人間」となる。

 酒にも自信のあった「つよし」君は、芸能界の優等生ということで、さぞかしストレスが蓄積していたのであろう。他人が根掘り葉掘りと詮索すべきではあるまいが、五十歳を真際にしても粗相や素行不良の耐えない小生にしてみれば、この騒動はそんなに騒ぎ立てる種のものでない。二十や三十の齢(とし)で泥酔し、意識がとび、街中なんぞを意味不明な大声でチドリ歩いた事の無い人間の方が希少であろう。未明の絶叫で、平和な住民の春眠を妨害した事実は、咎(とが)められてもしかたあるまいが、「逮捕」はやり過ぎか。「闇夜に烏」か「闇夜のつよし君」かは知らぬが、周りは薄暗闇で、警官以外の人も居ず、とても「公然」では無かった。酒での1度や2度くらいの失敗は、人間なら誰にでもあることだ。この程度で「逮捕」されたら、酒もオチオチ飲んでいられない。

 ストレスの種類にも因(よ)ろうが、酒での解消は大目に見てもらいたい。根掘り葉掘りだが、連れの者や居酒屋、BARの関係者がもっと気を利かして欲しいものだ。暫らく寝かすだとか、迎えを呼ぶなど、庶民がよくやる手である。どちらかと言うと、泥酔状態で一人ぽっちで徘徊していたことのほうが、不思議である。嗚呼、哀しいかな「芸能人」。

 酒が半端に「つよし」君も、嬉しいかな、小生ら「焼酎喰れ」と同じ「地上」の「アナログ人間」であったことが、証明された。復帰後は、新たな芸の境地を開拓することを、切に願う次第である。

 

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