夜間救急を兼ねた「宮崎犬猫動物病院」が始動して来月で2年半を迎えます。夜間救急動物病院の全国的な情勢は、地域の獣医師有志が夜間専用の病院を開設し、かつ専属のスタッフを置いての運営が増える傾向にあるものの、東京や関西、福岡などの大都市に限られ、病院数も少ないのが現状です。それ以外では、比較的大きな規模の個人経営の病院が独自に運営するものや、いくつかの病院が輪番で夜間を担当するなどの形態があります。それらが全く無い地域の場合、自分の病院の顧客に関しては個人の努力で対応するしかありません。
「宮崎犬猫病院」は、たばる動物病院グループの100%出資により開設・運営されています。勘違いをしている獣医師も一部に居るようですが、多くの飼い主の皆様には御理解頂き、感謝致して居ります。
さて昨今の獣医療業界の大きな問題点は、人医療と同じく、獣医師をはじめとしたスタッフの確保です。それも複数の獣医師(現在4人の獣医師とAHTなど8人、計12人が夜間病院に従事)でなければ、質が高く、オーナー様の期待に添える診療を提供できません。同等に設備の充実も欠かせません。
これまで「宮崎犬猫病院」では、平日、休・祝日を問わず、7時~9時まで2,100円、9時以降は11時半まで3,150円の時間外料金を頂戴していました。しかしながら、上に述べたように、運営上の問題の為、来月の11月1日からの「時間外料金値上げ」によるオーナー様への御負担をお願いすることに致しましたので、御了承下さい。
<新・夜間病院時間外料金>
19:00~20:00が2,100円、 20:00~22:00が3,150円、 22:00~23:30を5,250円に改定
※ジャンボカード(たばる動物病院発行の会員カード)をお持ちの場合には時間外料金は掛りません。
※その他の診察料(検査料・処置料・手術等)については、原則として従来通り、昼間の料金に準ずるものとします。
※下記の夜間動物病院の診察料(検査・処置・手術料など)も是非参照して下さい。
参考:開示されている他県(一部)の「夜間救急」の料金設定を比較
<福岡夜間救急動物病院>
●主に福岡都市近郊の57の動物病院が運営
●診察時間:21時~翌5時
●初診料8,000円
<夜間救急動物病院-目黒>
●東京都目黒区の8つの動物病院(有志)が2008年4月開設
●診察時間:20時~翌8時
●初診料
20:00~22:00 5,250円
22:00~24:00 8,400円
24:00~8:00 10,500円
●病院からのコメント:当院では教育された医療スタッフや設備を維持するのに最低限必要な費用を踏まえて価格設定を行っているため昼間の一般診療に比較し割高な設定となっております。
<ひがし東京夜間救急動物医療センター>
●東京東部地域の獣医師有志による運営
●診察時間:21時~翌3時
●夜間救急料金(初診料):8,400円
<八王子夜間動物医療センター>
●東京都八王子近隣の11の動物病院有志が運営
●診察時間:21時~翌6時
●夜間救急料金:10,500円
●病院からのコメント:当院の診察時には、ほとんどの場合、血液検査、レントゲン検査を中心とした客観的な検査を行います。より正確な診断のためですが、場合によっては正確な診断が出ないときもあります。その場合におきましても、ある程度の道筋を付けることが必要です。料金的にも高額医療になる場合もありますが、正確な診断、治療のための重要検査ですので皆様のご理解とご協力をお願い致します。
<横浜夜間動物病院>
●横浜市内有志の獣医師達(DVMs動物病院グループ)の共同出資で2004年1月に設立。2009年9月時点での提携病院数は74を数える。
●診療時間:21時~翌7時
●夜間救急料金:8,400円
●病院からのコメント:平均の診察料金は2~3万円ほどですが、緊急手術が必要な場合は、小・中型犬で10万~20万円、大型犬で15~20万円前後になることが予想されます。(続きのコメントや検査・手術料金など掲載)
<湘南夜間救急動物病院>
●神奈川県の藤沢市獣医師会と湘南獣医師会の共同設立。
●診察時間:21時~翌6時
●夜間救急料金8,000円
●病院からのコメント:当院は夜間のみの開院の為、診療料金は昼間の一般病院より若干高くなっています。
<埼玉南部夜間救急動物病院>
●埼玉県獣医師会南第一支部の獣医師会会員60名を中心として2007年4月開設
●夜間救急診察料:10,500円
●診察時間:21時~翌3時
<動物病院22時-沖縄>
●個人経営
●診察時間:22時まで
●初診料:1,050円
●時間外料金:5,250円