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2010年1月29日(金)-久々のB級グルメ-

 更年期にさしかかった「親仁」が、メタボを気にしながらも喰らう流涎もの。最近なかなか遭遇できないが、店側のモチベーションの問題なのか、親仁の嗅覚が衰えたのか、いずれかであろう。
 B級グルメですぐに頭に浮かぶのが、「新橋」ガード下の「羅生門」。上京の折、通りがかりにふいと立ち寄ることがある、親仁にとっての「高級居酒屋」。常時満席で、テーブルが通路にはみ出している。「焼き」が主だが、刺身もあれば、定番の「もつ煮込み」も当然ながらメニューに並ぶ。帰宅途中のサラリーマン・若いカップル・外国人を含む観光客など、雑多な人種がほろ酔いしながら健胃を満たしてゆく。30分も居れば長居だ。「焼」の煙を吸うか吸われるように入り、煙(けむ)で彷徨うように店を出る。1分も歩けば、そこが「銀座8丁目」だとは、とても考えられないガード下。「羅生門」には扉がなく、その「敷居」の低さが、雑多な人種に受けいれられる理由か。
 「ニシタチ」を放浪し、居酒屋で顔見知りとなった「飲んベぇー」仲間が交わす社交辞令的会話の一つに、「最近どこか良い店見つけました?」がある。つい先ごろ、「居酒屋・集」の常連さんのW氏が教えてくれた、「麻薬的で時に無上に喰いたくなる、日本でここしかないビッグな豚タン串」に、昨日喰いついた。先週末の土曜に訪店したが、超満席で一時撤退し、昨日の再出撃となった。木曜で月末で、かつ1月だからだろうが、比較的空いていた。鰹節が乗り、擦り生姜が添えられた「湯豆腐」。相当に硬めの鳥皮をじっくりと煮込んだ「うま煮」。キハダマグロに胡麻を和えた「シビごま漬」。クレソンの青物を添えた「しめじのバター焼き」。そして「串焼き」。一口ででも喰おうものなら、「トン」だことになりそうなボリーム感たっぷりの、メガ「t」級の塊の「豚タン串」である。15~20分かけて備長炭(カウンターからは見えないので推測)の遠赤外線でじっくりと燻し焼き上げる肉塊は、意外性十分に柔軟・ジューシーで、かつ不思議と噛みごたえも残る。親仁はこの串2本で、生ビール1杯と白霧2合(1合は燗で、後の1合は水割り)を胃に納め、上機嫌で、「上の町」を中央通りに向かって消えた

 店名は「万作」。ここの「焼」の待ち時間には腹が立たない。鰻屋の「鰻前酒」や蕎麦屋の「蕎麦前酒」ではないが、「万作」の「串焼き前酒」もこの範疇に入る代物とみた。
 

 店の写真は近々公開予定

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