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今週の親仁ギャグ・2010年2月21日(日)~27日(土)

●今年も2か月が早過ぎた。あっと言う間だ。開業して満15年が来ようとしている。焼酎を飲むのと同等に仕事もやってきた。我々に対する飼い主の要望・期待も随分と大きくなった。御蔭で毎日のように遠方からも来てもらえる。若い獣医師も日々成長している。ロートル獣医の退化スピードよりも速いから、何とか凌いで熟(こな)している。気持ちだけは、『老いてはますます壮(さかん)なるべし』か。(2月27日)

●真央は205.50点、『国民の妹』ことヨナは228.56点。23.06の点差は甘受しなければならない。4年後、表彰台に立つ2人の位置が反対であることを祈ろう。素人目にも、キム・ヨナの演技は80%完成しているが、真央はまだまだ荒削りで、その完成度は30%にも満たぬ大スランプから立ち直っての銀メダル胸を張って、笑顔で帰国して欲しい。「伊藤みどり」に並んだのだから。(2月26日)

●現在の時刻は12時24分。鈴木明子がフリーの演技を終えた。浅田真央まで約1時間。幸い、今日は手術が1件でそれも猫の避妊。麻酔をかけて、スタッフが準備中。真央まで十分に間に合う。みんなで観戦だ。今日は「マオズ・デイ」。(2月26日)

●「水戸黄門」こと徳川光圀は徳川家康の11男・頼房の子なので家康の孫。徳川8代将軍・吉宗は家康の10男・頼宣の孫なので家康の曾孫である。「トヨタリコール」問題で米公聴会に出席した豊田章男社長は創業者・豊田佐吉(1867-1930)の曾孫で、2代目社長(初代社長は佐吉氏の娘婿の豊田利三郎で創業者の一人)の豊田喜一郎(佐吉氏の息子)の孫である。『世界のトヨタ』の創業者の曾孫が米議会で頭を下げ、謝罪した。日本が誇る世界的企業のトップの資質を問われる創業以来の試練。もっと早く渡米すべきであったが、創業家直系の現社長が証言台に立った意義は大きい。偉大なサラブレッドの血を引く者のプライドと苦悩を見た。(2月25日)

●新型インフルエンザの流行が「ピークを越えた」との観測が世界中で広がりはじめた。各国でワクチンが想定を大幅に下回って余り、ドイツやフランスでは契約ワクチンを削減する交渉を製薬会社と行った。ポーランドはワクチンを一切輸入していないが、死亡率は他の欧州諸国と大差ないという日本国内で医療機関を受診した推計患者数は計約2043万人入院報告数は1万7360人死者数は193人である日本国内の国産ワクチンは1月末時点で全体の約14%に当たる約737万回分が余り、輸入ワクチンの初回出荷(2月8日)は4都県でわずか136回分にとどまっている。『備えあれば憂いなし』。だが、1918年(日本では翌1919年)に起こったスペイン風邪と今回の新型とのウイルス構造が一致したとの報告もあり、どうも釈然としない。一時、全国的な抗体検査実施も取り上げられたが、なぜか頓挫。漏れ聞こえる健常者へのワクチン接種による重度副作用。ワクチンが余っているのにもかかわらず、鈍ったワクチン接種キャンペーン。最近ではマスク着用やうがい励行の啓蒙もめっきり減った。厚労省や医系研究機関は手持ちのデータを随時、自発的に公表しなければならない国と製薬会社などの関係者が何事か企んでいないかと、疑いたくなる。※数字は2月24日付・毎日新聞から(2月24日)

●サラエボ(1984)とカルガリー(1988)五輪・フィギュア金メダリストのカタリナ・ヴィット。2006年・トリノ五輪の「イナバウアー」で金を獲得した荒川静香。優雅で高貴さを漂わせて舞い、文字通り滑らかなスケーティングの2人。1992年のアルベール五輪でクリスティー・ヤマグチに屈した、銀の伊藤みどりのジャンプ。キム・ヨナの舞いは、カタリナ・ヴィットや荒川静香に匹敵する安定感のあるエレガントな領域に達した真央はジャンプ(トリプル・アクセル)の連発で射止めるしかない。今から、ワク・ドキ(ワクワク・ドキドキ)だ。(2月24日)

●カルガリーオリンピックの女子フィギュアスケートSP浅田真央の高得点(73.78)の演技直後のキム・ヨナの真央を約5点も上回る世界最高得点。演技直後の真央のインタビュー。SP終了後のリンク上でのパフォーマンスについて聞かれると、「フリーに向けて、SP好演の喜びをしっかり抑えました」。明後日の真央・ヨナ対決。実力と運で金メダルを手中にしてもらいたい。会見の表情も対象的な2人。インタビューでは間違いなく真央が金。(2月24日)

●今日は学生の時に見て以来の「過去の病気」を約27、8年ぶりに診察した。患畜は東南アジアのある国生まれの3.5歳の雄犬で、2週間前に来日。もちろん、検疫を受けてのことだ。病名は犬可移植性性器肉腫(CTVT=Canine Transmissible Venereal Tumors)で、交配により雌雄間で伝播する新生物である。転移率は約5%と低いが、ゼロではない。しかし、幸いにも、制癌剤がよく効いて、完治が可能である。検疫の目的は、人畜共通伝染病である狂犬病(レプトスピラも対象)を本邦に持ち込まないことである。この犬は来日(輸入)の約2カ月前から症状があり、病院へも行っていたとのことだが、正確な診断がなされていたかは疑問である。この犬可移植性性器肉腫が日本で撲滅されているかは不明だが、一緒に診察した若獣医師たちは、もちろん初めての経験で大層感激していた。小生が「昔は獣医師国家試験の『ヤマ』だった」と言うと、一人の獣医師の曰、「講義では習いましたが、今はもう、国家試験には出ません」。(2月23日)

●昨日は本院が夜間救急の当番であった。宮崎市高岡町より24歳と22歳の姉妹が来院した。親父さんは農業だが、2人とも、他の繁殖兼肥育の和牛農家に勤めているいう。それも違う農家へである。どっちも牛が好きなのだそうで、姉の方は最近繁殖牛を5頭飼い始めたというから、青年の男子顔負けの逞しさである。朝は自分の牛の世話をして勤めへ出るという。今後は、田畑を増やして規模を拡大する希望がある。語る目が光っている。久しく遭遇しなかった、乙女の輝きを見た。「この世界から足を洗ったら、農業をやりたい」とは、21日、都内で開かれた「こども食料セッション」での鳩君の語りだ。政治がやくざな世界である事は承知できるが、この発言が「子供騙し」であってはならない。鳩君の母方の祖父はブリヂストンの創業者で、久留米の「地下足袋屋」である。農夫や山師の必需品の「地下足袋」。鳩君の「地下足袋」の雄姿を拝見したいものだ。その前に、やるべきことをちゃんとやってもらわねば!!! 未来を語る目が輝いていない日本国の宰相その国民は不幸だ。吉田茂・池田勇人・岸信介・佐藤栄作・田中角栄あたりまでは、まだ目が輝いていた。
※青年:青春期の男女。多く、14、5歳から24、5歳の男子をいう。わかもの。(広辞苑)(2月22日)

●2月18日(木)の宮崎日日新聞の「気になる記事」。『宮大医学科10年度推薦入試「地域枠」合格2人だけ」定員10人下回る必要学力届かず』の見出し。「宮崎大学医学部医学科の2010年度推薦入試で、県内の受験者を優先して10人を受け入れる『地域枠』の合格者が2人にとどまり、同枠が設けられた06年度以来、最少となった。」。入試担当の副学長のコメントは「6年間の学業と医師国家試験に合格するために必要な学力に届かない受験者が多かった。」。20年近く前にアメリカの獣医大学に1年間留学した時、育児を終えたという年配の女性が獣医の4年生に在籍していた。アメリカの獣医大学は、大学の一般教養で必要な単位を取得していなければ、その受験資格がない。しかし、一度取得すれば、生涯それは有効であるから、何歳になろうが受験資格を失うことはない。アメリカの医学部も同様であろう。日本も高卒の学生に限定することなく、広く社会人に受験の門戸を開くことを早急に考える必要があろう。30歳位の年齢制限は設けるにしても、過去のセンター試験の点数が活用できるシステムにすべきである。(2月21日)

上に続く。獣医学生の場合、大学入試時の希望(夢)に反して、臨床獣医師になる学生の比率が低い。入学時、ほとんどの学生が臨床志向であるのに対して、卒業後臨床関係に就職するのは約半分で、残りは公務員等に転向する。これは、6年の間に、自身が臨床向きでないことを悟ったということである。医師も6年間にドロップアウトする学生が10人に1~2人は居るとのことだが、医師国家試験合者の就職先はほとんどが臨床である。一般人から見ると、実際は医師に向いていない者がもっと居てもおかしくない感がある。高校生に限定せず、かつ過去のセンター試験の点数が活かされるならば、臨床医としてより適性のある人材を発掘できる筈だ医師一人を生むのにも多額の税金が使われていることを忘れてはならない。(2月21日)

●「医師不足」が懸念されている。されているどころか、県内の公立病院での「医師離れ」が拍車を掛けている。公立であれ開業医であれ、優秀な医師には必然と患者が集まる。公立病院で特定の医師に患者が集中すると、医師の疲労が蓄積し、都会の大病院への就職や個人開業を考える。「医師も生身の人間」であるから、医師である前に人間としての選択の自由がある。特定の医師に患者が偏り、身体的な負担が増し、かつ給与と休暇が他の医師と大差なければ、開業医へ転身する。2次病院や3次病院、癌治療特定病院など高度医療病院に優秀な医師が残るような制度設計をしなければ、開業志向に歯止めがかかるまい。(2月21日)

上に続く。通常であれば、(診療科にもよるが)1人での診療に比べ、2人での診療の方が効率が上がり、精神的かつ身体的負担はかなり減らすことが可能である2人で3人分の仕事量もこなせる。獣医師もだが、それ以上に個性の強いのが医師である(私見)。公立病院で多勢の医師を統括することは至難の業に近い。これからは、公立病院のトップの条件など、根本的な議論の展開が必須である。(2月21日)

●「不思議な競技」。4年に1度しか見ないのに、4年に1度だからなのか、見ていて面白い「カーリング(Curling)」。中年の幼心(童心)を擽(くすぐ)るストーンとブルーム。カーリングは15世紀にスコットランドで発祥。当時は底の平らな川石を氷の上に滑らせた。ゲームとしての記録は1541年2月。現在のルールは主にカナダで確立。「氷上のチェス」とも。(2月21日)

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