コンテンツへスキップ

今週の親仁ギャグ・2010年5月16日(日)~5月22日(土)

超法規的処置昔あった連合赤軍メンバーの釈放。県の家畜改良事業団で殺処分待ちの49頭の種雄牛について、「超法規的処置」を国に請願しているとのことだ。口蹄疫ウイルス感染症は、幼畜の死亡率は高いが、成畜の死亡率は低い。感染後免疫が出来てウイルスフリーとなれば、後代にも何ら影響はないであろう。いろんな智慧を結集して「宮崎牛」を保守しなければならない。超法規的処置は名種雄牛の残る5頭にも適応されるべきだ。法は人間が決めたものウイルスの振る舞いはそう単純でないが、そうまで意地悪でもあるまい。5月22日。

最悪のシナリオだ。「忠富士」は既に口蹄疫の症状が発現しているという。隔離の際、6頭は2台のトラックに分乗され、おまけに1泊は野宿したというなぜ、慌てて避難したのか。なぜ、野宿したのか。なぜ、避難先で同じ仮設畜舎に置いたのか。避難時既に感染していたのではないか(6頭以外の種雄牛は既に殺処分)。当初西米良に隔離される予定であったが、(噂では)熊本県側からのクレームがあり、急遽西都市に移動した。そのため、一泊の野宿を強いられ、かつ俄(にわか)作りの仮設畜舎にせざるを得なかったのではないか。「口蹄疫ウイルス」を舐めに舐めた、計画性の無い、幼稚な、場あたりの移動・隔離である。慌てふためいたさまがありありだ。「家畜改良事業団」は大学などの専門家に意見を聞いたのであろうか。折角、宮崎大学があるのにだ。いかにも稚拙な施策だ。5月22日。

口蹄疫ワクチン接種の獣医師ボランティアに、「行く気はあるか」とスタッフに尋ねると、「行きたいです。」の返事。延べ3人は出動できる旨を伝えた。連絡待ちだ。担当の職員によると、九州特に宮崎、鹿児島、大分、熊本の隣県の獣医師は、農家への消毒などの啓蒙・指導に専念してもらい、実際のワクチン接種に当たる獣医師は九州圏外からの応援を依頼しているとのことだ。5月21日。

止(とど)まるところを知らぬ口蹄疫口蹄疫ワクチン接種のボランティア獣医師について、本日、県の担当部署である「農政企画課」に電話で、その旨伝えた。電話応対したのは獣医師であったが、大変感謝してもらった。。5月21日。

●小生の愚妻も異にあらず。新聞やテレビを見ても今回の口蹄疫・防疫対策」がピンと来てないようだ。素朴な疑問。なぜ、殺処分するのか。幼牛では心筋炎により高い死亡率を示す。治療法はないが、成畜の死亡率は低いのに何故? 産業(経済)動物であるが故、生産性においてその価値がすこぶる損なわれ、そしてウイルスの伝播力が極めて強いのが、その理由である。5月19日。

●例えば今流行の「パルボウイルス感染症」も同様だ。ワクチンを接種していても罹患(感染)し発症する場合がある。、この場合の程度は軽くなることが多い。仔犬・仔猫の感染は死亡率が高いが、ワクチン未接種の成犬・成猫が感染した場合、実際に来院する個体は約10%とされる。不顕性感染か、症状があっても極軽度の下痢で終わる。パルボウイルスは2週間糞便中に排泄される。これがキャリアーとなる。口蹄疫ウイルスも同様と考えると、分かりやすい。5月19日。

ウイルス感染症の不思議というよりは科学の未解明点。第一次世界大戦の最中、1918年3月にアメリカ北西部に起こった「スペイン風邪」。スペイン王室の罹患が大々的に報じられたのでこの名が残る。世界人口の約50%が感染し、25%が発症。2,000万人(一説には4,000万人)が死亡発症はもちろん、感染すらしない人が居るのが、ウイルスの不思議だ。去年からの新型インフルエンザも同様であった。5月19日。

口蹄疫は川南町どころか、宮崎県、九州、国を滅ぼすかもしれない。マスコミが騒ぎ始めて、ようやく国の対応がまともな速度になった。マスコミも国も、ここにきてさすがに敵・口蹄疫ウイルスの凄味が分かり始めた模様だ。イギリスなら此処まで数日だ「陸の孤島・宮崎」にして「島国・日本」。早期の終息を願おう。5月19日。

●ワクチン接種でデメリットもある。その大きな一つが「口蹄疫清浄国」でなくなることだ。食肉の輸出が不可能となる(今回の流行が終息し、かつ日本国内で3ヶ月間新たな感染のないことが確認されれば、清浄国にもどれる)でも、そうは言ってられない。5月19日。

ワクチン接種が決まった「口蹄疫。ワクチンを接種すると、抗体が上がって免疫がつく。その免疫に因って症状がはっきりしない(典型的でない)個体が現われる。感染とは牛や豚などの宿主体内で口蹄疫ウイルスが増殖することをいい、そのなかで症状が現れる場合を顕性感染症状の無いものを不顕性感染と定義されている。不顕性感染では、当然ながら、ウイルスをばら撒く。これが、ワクチンを打ったとしても殺処分される理由である。ではなぜワクチン接種をするのか今殺処分を待っている動物は半分以上いる。この群はウイルス培養隊と言ってもいいくらいウイルスを増殖させ、発生源を増強しているワクチンは感染阻止もしくは不顕性感染に留めることでウイルス培養を抑制し、延いては、これが感染拡大を遅延させるシナリオだ。5月19日。

●平成19年・第9回全国和牛能力共進会で日本一に輝いた「宮崎牛」。巨大な広告塔を得たJA宮崎。「宮崎牛」が加わった「マンゴー・地鶏」知事と経済連会長の2人3脚の宮崎PR。テレビに映る知事の傍らにはJA・経済連会長の姿。トップセールスと銘打っての週末東京行脚。金曜に上京して2泊か3泊して帰宮。知事就任当初は県内行脚を誓っていたが、それも過去の話一度くらいは「安平」はじめ、名・種雄牛を現地に出向いて拝んだことがあるのだろうか。「一事が万事」。畜産王国・宮崎を自分らで作ったような錯覚慢心が生んだともいえる、今度の口蹄疫拡大、知事には猛省が求められる。5月18日。

●獣医師が働く県関連(県職)の職場は「家畜保健衛生所」、「畜産試験場」、「食肉衛生検査所」、「保健所」、「衛生環境研究所」がある。それぞれに持場が有り、口蹄疫の管轄は「家畜保健衛生所」である。同所のホームページによれば、「家畜衛生対策や畜産農家の支援、家畜伝染病の予防対策・まん延防止などに携わっています。」とあり、当然ながら「高病原性鳥インフルエンザや豚のオーエスキー病など、県内の畜産農家や関係諸団体に対する家畜伝染病の検査・調査および指導、家畜の衛生指導などを行っています。」とつづく。さらに、昨年には「検査棟」が完成したとある。これで問題なのは、最悪を想定・想像しての「危機管理」意識が欠如していたことだ。早期に伝染病を発見すべき部署がそれを怠った。相手が目に見えないウイルスであるからこそ、常に最悪をイメージした職務遂行が求められるが、どうしたことか。「多分、口蹄疫ではないかもしれないが、念のため検査しておくか」が職務上、普通の考え方である。職場の教育や討議(症例検討)、統率にも問題があろうつづく。5月18日。

●「乳牛では発病前から泌乳量が減少することが多い」。これは下記の獣医学生の教科書である「動物の感染症」の記述である。泌乳量の減少は非特定の症状だが、発症前となると重要な稟告である。つづく。5月18日。

●今日の毎日新聞等によれば、3月31日、都農町の水牛を飼育する農家から、かかりつけの獣医師を通じ、宮崎県家畜保健衛生所に「4頭の水牛が発熱している。牛乳の出も悪い」連絡があり、県職員の担当獣医師が現地で診察し、「普段の下痢」で片付けたのが拡大の発端である。4月9日、この水牛飼育農家から600メートル離れた農家で口のただれた牛1頭見つかり、この時も同保健衛生所の獣医師が見逃した。その後、その農家の牛を「最初の感染事例」として公表したのが、4月20日。実に3週間(最初の水牛も口蹄疫ウイルス陽性)が経過しており、その間、人を介してウイルスをばら撒いたことになる。つづく。4月18日。

●「口蹄疫拡大問題」。報道規制か、どんな力がどこからどう働いたか知らぬが、今まで沈黙を守っていたマスコミが一斉に騒ぎはじめた。と思うや批判の矛先は政府ときた。ワイドショーは、朝から取るに足らない話題ばかり。今回の口蹄疫問題、マスコミも同罪である。近い将来、ギリシャのように日本が沈没するかもしれない危機に向かっている当世、もう少しは創造的で発展的なましな番組を作ってみい。怒り心頭に発する。5月18日。

坊ちゃん宰相の本音。「宮崎の口蹄疫は実害よりも風評被害の方が大」と考えていたことを、ぶら下がりのインタビューで応えていた。危機管理意識が甚だ欠けた重大発言だ。「無知の本音」。なんとも情けないもしかして宮崎の宰相のJA広告塔も、初動ではそう考えていたのではないか、疑いたくなる。5月18日。

●マンゴー・地鶏知事、県選出の国会議員、防疫関係の県職員、農家に融資している農協・・・一体何を考えていたのだろうか。多分に、10年前のようにそれなりの防疫で自然鎮火でもしてくれるだろうと高を括っていた節がないか。イギリスや台湾の大量殺処分が、今頃頭を過っているようでは職務違反だ。宮崎県出身の社民党党首・福島瑞穂氏の遅れ馳せの来県。地元の危機に対して、それも内閣の一翼を担う党の党首が、3週間以上も経ってからの地元入りはなかろう。大物視察を実現できないマンゴー・地鶏知事はじめ、関係各所の力の無さは何だ。5月17日。

●「陸の孤島・宮崎」の「口蹄疫」がようやくニュースで本格的に流れ始めた。つい先ほど(午後5時55分頃)のNスタでは、宮崎の口蹄疫拡大が全国的に影響を及ぼす可能性を示唆し、その例として、松阪牛の素牛の約44%が宮崎産である事を挙げたそんなレベルの状況ではない。口蹄疫ウイルスは陸上で60km海上で250kmで飛んで行くのだ。10年前のウイルスに比べ強毒である可能性が高い。九州、全国に口蹄疫が蔓延するのも時間の問題かもしれない。何百万頭レベルの殺処分という最悪な事態を想定した対処が要求されている。国も民主党もマスコミも、事態の深刻さを分かっていない。5月17日。

●以下の「口蹄疫」に関する記述は、獣医学生の教科書「動物の感染症<第二版>」(小沼操ら編集、近代出版、2006年)102ページの「口蹄疫」(坂本研一執筆)を抜粋してほぼ原文のまま引用した。5月17日。

●本病の常在国やその周辺国では不活化ワクチンが使用されている。2000年に韓国では85万頭の牛にワクチンを接種し、1年半をかけて撲滅に成功した2001年のオランダでは発生直後直ちにワクチンを接種し、25万頭の接種動物を殺処分して清浄化したわが国でも緊急用の不活化ワクチンを備蓄している。つづく。5月17日。

●口蹄疫が陽性と診断された場合、「家畜伝染病予防法」に基づいて、患畜および感受性のある接触動物を殺処分する。汚染した恐れのある乳汁、糞便、飼料、畜舎、輸送車などの消毒、人および家畜の移動制限などを徹底的に行い、蔓延を防止する本病は伝播が極めて速いため、患畜の早期発見と速やかな初動防疫が重要であるつづく。5月17日。

潜伏期牛で約6日豚で10日緬羊で9日であるが、感染ウイルス量により変動する。通常は発熱、流涎、は行などの症状から始まり、口、蹄および乳房周辺の皮膚や粘膜の水疱形成が見られる。幼牛は心筋炎により高い死亡率を示すが、成畜の死亡率は低い。最近、感染ウイルス株に病原性の違いが認められ、症状にも多様化が見られる。2000年に日本で発生した口蹄疫ではその症状は極めて軽度であり、流涎の他、口腔、鼻腔内にびらん、潰瘍を認めたが、水疱形成はなく、蹄部においては肉眼的病変は全く確認されていない。診断は国際標準法として間接サンドイッチELISAがあり、血清型まで決定できる。つづく。5月17日。

●国際伝播では、汚染家畜、汚染畜産物の流通、船舶や航空機の汚染厨芥、風や人、鳥によって物理的に運ばれるなど原因はさまざま。特に汚染畜産物内のウイルスは長期間残存するため、汚染源としての危険度が高い。つづく。5月16日。

●牛は一般に口蹄疫ウイルスに対して感受性が高く、豚は牛に比べて低いが、感染後のウイルス排泄量は牛の100~2,000倍といわれる。緬羊や山羊では症状が明瞭ではなく、本病の伝播に重要な意味をもつ。気象条件(高湿度、短日照時間、低気温)によっては空気伝播が起こり、陸上で60km海上で250kmもの距離を風で移動した報告があるつづく。5月16日。

1997年台湾で発生した豚に親和性の高いの口蹄疫では、500万頭近い豚が殺処分された。2000年3月~4月にかけては日本(宮崎、北海道)、韓国、極東ロシア、モンゴルでOタイプPanasia株による口蹄疫が同時に発生した。2001年にはイギリスで発生し、600万頭以上の家畜が殺処分された。このイギリスの口蹄疫はフランス、オランダ、アイルランドに飛び火した。つづく。5月16日。

脅威の口蹄疫ウイルス。「偶蹄類口周囲や蹄部に水疱形成を主徴とする急性熱性伝染病。国内では家畜(法定)伝染病に指定され、口蹄疫防疫指針に基づいて、その防疫を行う」ことになっている。偶蹄類とは蹄が2つある動物で、牛、水牛、猪、緬羊、山羊、鹿、駱駝などをいう。口蹄疫ウイルスはピコルナウイルスに属し、直径が20数nmの小型球形一本鎖RNAウイルスで、相互にワクチンの効かないO、A、C、Asial、SAT1、SAT2、SAT3の7種類の血清型がある。低温条件下でpH7~9の中性領域では安定で、4℃、pH7.5では18週間生存する。pH6以下では速やかに不活化される。つづく。5月16日。

●今日の宮日新聞一面トップは「種雄牛49頭処分へ・家畜事業団感染疑い、隔離6頭は経過観察」。問題は隔離の6頭を避難させた14日に既に他牛に感染を疑う症状が出ていたということだ。宮崎牛はきのう今日で出来上がった粗末な代物ではない。何百億か幾らかは知らないが、半端な金で完成されたものではない。発症が確認された日に慌てて隔離したと思われても仕方ない御粗末さだ。きちんと「情報公開」をして、多方面からの意見を聞くべきであった。そうすれば、少なくとももう少し早めの「隔離(避難)」に理解が得られた筈だ。「精液盗難事件」を思い起こすが、「リスクコントロール」がなっていない。5月16日。

先頭へ