コンテンツへスキップ

今週の親仁ギャグ・2013年11月3日(日)~11月9日(土)

騙されない鑑識眼と鑑識舌を育むにはどんな方策があるのだろうか。一足飛びには成就できないことは確かだろう。親仁の思いつきで習得法を列挙してみよう。食材は、努めて小売店に通い、新鮮なものを買う。特に魚介類は専門店やスーパーで切り身でなく実物を眺めてその固有名称を覚え、鮮度についても眼を養う。肉も同じく陳列品を(国産や外国産、ランク別)見比べる。野菜の類は朝どれを得るため、午前中の買い物を努める。品質や鮮度などそのジャンルの専門書で勉強する。買物は子供と一緒に出かけ、子供に調理前の品物を見せる。子供には出来るだけ(塩胡椒だけ)単純な味付けのものを食べさせる。(例えば)鰺を買ってきたら、捌き方を見せ、調理は刺身から塩焼、煮付、フライと色んな料理法で提供し、食べ比べさせる。豆腐も絹ごし、木綿などの種類から、湯葉から、冷奴、揚げ出し、高野豆腐まで面倒だが家庭で調理して食べさせる。まあ、そんなあんなで、まずは子供と共に食材を選び、それを色んな調理法(「おふくろ」の味)で食べさせる。本物を舌が覚えれば、偽物に当った場合、「これはおかしい」という信号を即座に教えてくれる筈だ。クルクルと回る寿司では到底、真贋を区別できる鑑識舌は培えない。第一、寿司のタネと大海を泳ぐ魚の姿がマッチできないようじゃ、発展(成長)はない。(井の中の蛙ではないが)大海に考えを向けられるような教育をし、実際に自然と思考が向く子供に育ててあげないといけない。おかあさん(家によってはおとうさん)、手間暇かけて子供の食育に励んで下さい。手間暇を惜しんで人に頼ってはいけませぬ。そうじゃないと、哀しい哉、江戸前よりクルクルのほうが美味いという大人になりますよ。11月9日。

元は同じ成分のコラーゲンとは言え、フカヒレがゼラチンの創作物で、かつ値段が本物の値段と同額であったなら、それは怒り心頭に発する。怒りの極致で、「これでも啖え」の気持が理解できよう。腿肉に脂肪(牛脂)が注入された成型肉も”名シェフ”の手にかかれば、いわゆる霜降り同様という。加えて、もしも仮に(狂牛病の危険性がゼロでない)アメリカ牛が成型肉に使用されるのなら、偽装に輪をかける事件だ。秋の夜長の夜な夜な、近所のスーパーに出向くと、確かにオーストラリア産などの成型肉が並んでいる。宮崎牛は懐に無理だけれど、「霜降り成型肉」を腹一杯食ってみたい人には格好の優れ物である。若い学生なんかにはもってこいの商品であろう。これまた仮に牛脂に特定の脂肪酸やアミノ酸を加えて加工したら、さらにA5クラスに接近すること請合いである。さらには糧(はみ)にハーブやリンゴ(前沢牛)などを混ぜて飼養した牛のように、その肉に糧の一部成分を添加するとなれば、もっと特質の商品が誕生するということだ。要は、安全安心であれば安価な加工成型肉を求める消費者は少なくないであろうし、逆に成型加工技術の進歩は(宮崎牛などの)生産者に大きな一撃をくらわすことになりかねない。裏(厨房)で調理されたら誤魔化しを見破られないので、厨房が見えるか、目前で調理する鉄板焼きのようなスタイルが流行るかもしれないつづく。11月9日。

●宮崎市のホテルレストランで2件目(1件目とは別のホテル)の食品誤表示問題。その弁明が笑止千万もの。問題のホテルレストランは中華料理で、9つのメニューに表示と異なる食材を使用していたという。その中で「宮崎産牛と表示していたメニューで宮崎産の牛が入荷できない際に別の国産牛を使用・・・・チェック体制の不備や、知識不足などが原因で、利用客に申し訳ない」と釈明しているから笑える。宮崎産牛でも肉質等級がA4、A5ランクの宮崎牛から、宮崎和牛(同ランク3~1)、経産牛、F1牛、ホルスタインまで様々だ。宮崎牛だとだぶついて保冷庫にたんまりある。仮に仕入れ不足だとしても、近くのスーパーに行けば10分で戻ってこれる便利な立地にある。そもそも仕入れが不能という事は考えられない。在京の資本と言うが、宮崎の客を小馬鹿に(愚弄)したコメントだ。秀吉流に抗議するなら、くるりと尻をめくって「これでも啖え」(小牧陣中の家康に向けての挙措)って、絶叫ものだろうに!!! この店は何とあろうことなかれ、フカヒレと表記して人工物も使用。唖然、開いた口が塞がりませぬ。当のホテルのネットにも謝罪の”しゃ”の字もありませぬつづく。11月8日。

●これまた週刊紙ネタだが、「外食で遭遇することの多い『フェイク食品』」(サンデ―毎日・11.17・p151)には、シシャモ(キャペリンという魚で代用)、数の子(同左で粒状にする)、キャビア(ランプフィッシュ、トビウオ)、アワビ(回転寿司ではチリ産のコロ貝がほとんど)、イクラ(人造品)、フカヒレ(ゼラチン、アルギン酸Na、着色料などから人造)、ネギトロ(赤身に精星製ラードなどを混入、マグロもキハダやカジキなど)、エンガワ(ヒラメでなくカラスカレイの縁側、回転寿司では米国産の冷凍物)、かまぼこ・はんぺん・さつまあげ(でんぷん増量、結着剤のリン酸塩表記なし)、霜降りステーキ(赤身に牛脂や添加物を注入)、サイコロステーキ(同左や肉片や挽肉を結着性添加物でつなぎ圧縮加工)、カニ爪フライ(衣をつける部分にタラのすり身)、ゆで卵(鶏卵加工品・ロングエッグ)、コーヒーフレッシュ(植物性油脂を主にさまざまな添加物の入ったミルク代用品)、白身魚(輸入魚のメルル―サやホキの冷凍品が一般的)、鮭缶(多くはカラフトマスで「鱒缶」が正解)、ウインナー(豚肉100%でなく鶏が混ざるウインナーやフランクフルトソーセージもある)。ざっとこんな列挙だが・・・これを考えたらデパートやスーパー、コンビニ、弁当屋、居酒屋、ほとんどのの食品飲食業は少なからず「インチキ」商売を貫いているってことだ。ビートたけしのブレイクフレーズである「赤信号、みんなで渡れば怖くない」状況だ。日本に限らず世界共通の暗黙の了解ってことだろう。さてさて問題は着地点をどうするかだが、とどのつまり(結局)は信用するに足る店かどうかだな。それに自分の懐とも相談しなくちゃいけないし、大事なことは騙されない鑑識眼と鑑識舌を子供の時分から鍛えることだな。(下関フグ、ズワイガニ、九条葱・・・・・などなど産地が曖昧、産地誤表示は当たり前状態)。要は「値段がた」なのかそれ以上なのか、そして安全なのかであって、間違っても偽装や誤表示が儲けのためであってはならないということつづく。11月7日。

●打撃の神様が10月28日、93歳で鬼籍入りの大往生。そこで神様とはどんな生き様であろうか。「週刊朝日」(11・15)(pp130-131)から引用してみよう。まずは、やはりこれ。赤バットの神様、川上哲治氏は「ボールが止まって見えた」(1950年多摩川で打撃練習中に)。プロゴルファーの杉原輝夫氏(故人)の「パットが好調な時は、ボールとホールの間に雨樋のようなものが見えるんです。そういうときは何メートル離れていても、雨樋にボールを流し込めば入るんです。雨樋は、次の日には消えるんですけどね」。人間国宝で陶芸家の藤本能道氏(故人)は「陶芸は形と紋様が命ですが、コツがわかった、と思うことがあります。ところが、一晩寝ると消える。コツというやつはウナギのようで、つかんだと思うとヌルリと逃げる。死ぬまで追いかけっこです」。世界のワンちゃんこと王貞治氏は「僕の場合は『どうぞ打ってくださーい』という感じで、ゆっくり見えることがありました」。最後は世界の黒沢明映画監督(故人)の「僕のことを完全主義者と言う人がいるけど、仕事が不完全でいいと思っている人がいるのかねえ」。凡人なりに格言として受け止めよう。ところで気になるあの世でのふたり。俳優の丹波哲郎氏が生前、「軍隊時代に上官だった川上哲治からリンチを受けていた。終戦後に川上が『あのときは仕方なかった』と頭を下げて廻り、巧みな処世術をする川上を見たとき、川上の本性がわかった」(Wikipedia)と語っていたのは有名過ぎる話だが、戦後の神様は「選手にも子供にも、罰は与えても体罰は決して加えなかった」という。やはり(人格まで平気で変えてしまう)戦争というのは恐ろしいねえ。霊界では仲直りして草野球にでも興じているだろうか。合掌。11月6日。

何処までも続くのは線路だけじゃなかった。ホテルや宿やデパートなどの食材の偽装と誤表示問題もそれだ。そもそもの背景には、旅費と宿代とがパックになった旅行代金の過当競争にありはしないか。パックの中で誤魔化せるのは飯代のみだ。時季によっては正規の半分か3分の1の料金だから、何処で誰が儲けているのか、こちらの方が心配になる。レストランのシェフ(料理長)という役職は、ロブスターを伊勢エビへ、ブラックタイガーを車海老に、廃鶏を地頭鶏へ・・・味を変身させるというか、判別できないように調理味付けできないと勤まらないってことだその誤魔化し料理に長けるほど、名シェフってことだ。親仁の基本は、宿での飲食はない。旅に出かけて余程の田舎でないかぎり、宿を出て徘徊放浪して気の利いた居酒屋でちょいと一杯というのが醍醐味っていうものだろう。株主優待券を金券ショップで求めたり、気に入りのホテルの会員になったり、マイルを利用すれば、俄(にわか)の旅もそれなりの料金で身軽で気楽にできますぞ。天に向けて吐いた唾は結局、自身に降り落ちるってことだ。正直な庶民を騙す行為は許せない・・・というかそんな店は選択肢に入れないことがかれらへの「天罰」となる。それにしても社長か支配人かのあのふてぶてしい謝罪釈明会見には辟易だが、これを聞いている子供たちへの影響は計り知れないぞ。こちらのほうは飲食業界にとどまらず社会全体に降り及ぶから困ったことだそれにしてもこの世の食通とやらも騙されたということだから・・・食通人も怪しいってことか。ミシュランも成形肉と伊賀牛を見分ける舌(ベロ)をお持ちか疑問符だな。11月5日。

●「原発ゼロ」でマスコミ露出が顕著となっている小泉純一郎元総理。浪花の橋下徹氏は立ち枯れの石原慎太郎氏と組んで失速失墜途中。渡辺喜美氏は子飼に咬まれ放題の意外と玉(弾)が小さかった。剛腕は生きた化石議員。そこへもって「原発ゼロ」で俄然、小泉純一郎氏が(顔色も)若返ってカムバックするような勢い。安倍ちゃんには、次男坊の小泉進次郎氏ともども侮れない存在となりつつある。小泉親子を核として新人類が集う可能性はある。メガ級で目が離せない。11月4日。

●闘将は星野監督ではなく、田中将大投手だね。「将大」と呼ぼうじゃないか。前夜の160球に、今日の9回登板は自ら望んだ。今年の野球は田中将大の「闘将大神」ショ―で締め括られた。高校野球の延長と言うか、野球の面白さ、本当のプロ根性とは(あの稲尾和久氏を彷彿とさせる)・・・を再考させてくれた。万歳!!!乾杯!!! 「闘将大神」の決め球は「スプリット」。人生の決め球は「スピリッツ」、そう気迫だ!!! 「闘将大神」は智勇兼備猛将だ。11月3日。

●毎日新聞紙上に載る「大気中の環境放射線量」。原発事故当初の福島市の線量は1.4(マイクロシーベルト)でその後、次第に低下している。今年の夏ごろは0.7位だと記憶しているが、11月2日(何故か3日は掲載なし)の値は0.29まで激減。これは除染対策の効果であろうか。ひねくれ親仁の思うには、それは降雪や落葉によるものであり、この度の急激な低下も梅雨と重なる台風の襲来によるところが大であろう。裏を返せば、セシウムなどの放射性物質が雨に流されるのを、政府も期待している節がありあり。証拠に、積極的な除染はしないし、「半永久帰還不可区域」の発表もしどろもどろである。雪雨任せの状況なのだ。広島原爆100個分の放射能が飛散した。「フクイチ」は、運よく冬の北風で9割が太平洋に散り飛んだ。それでも東京にもかなりの放射能が降った。もし南風であったなら完全にチェルノブイリの二の舞であった。山本太郎議員の肩を持つ訳じゃないが、政府はもう少し真摯に正直な説明をすべきであろう、ことに疑いの余地はないな。広島原爆が投下されたのが1945年8月6日、それから68年が過ぎた。その今、広島では孫の世代に白血病が多いのも周知の事実である。子供の未来を気遣う山本太郎議員の行動も分らない事も無いが(自身は処分の沙汰待ちと暢気だが)、決死の切腹覚悟の直訴であったかが重要な点だ。・・・以下は2012年2月8日の「親仁ギャグ」、参考まで・・・●毎日新聞の社会・総合面には毎日、「福島第1原発周辺の累積線量結果」と全国の「大気中の環境放射線量」が掲載されている。8日掲載の6日の宮崎の線量は毎時0.033マイクロシーベルト。福島市は1.115と依然高い。3月には1.3以上であったと記憶しているが・・・。時間の経過もあろうが、セシウムの半減期は約30年であるから、積雪や降雨などによる自然流失が関与しているのであろう。30年後で0.7、60年後で0.35、90年後で0.175、120年後で0.0875、150年後で0.04375・・・・・である。6日の宮城は0.055、茨城は0.091、栃木も0.091、群馬は0.085、千葉が0.071、東京が0.064などだ。言わずもがな、警戒区域などでの線量は住めるレベルにない。住めない地域の住民には金銭的な重厚な支援が必要だ。1世帯1億円(新しい住居と当面の生活費)、1万世帯で1兆円・・・、これは東電と国の責任だ。2月8日。。11月3日。

●天皇(宮中)主宰の園遊会に招待される資格(基準)とは何か。そもそも1年生の、それも当選して数カ月の国会議員(山本太郎議員)がどのような経緯で招かれたのか(どうも国会議員なら希望で誰でも出席できるらしいが)。参議員の許しなく訪朝中のアントニオ猪木議員なら乱入もあろうが・・・。それにしてもミスター(長嶋茂雄氏)や鬼平こと長谷川平蔵(中村吉右衛門)と天皇との会話が大いに濁されたのは間違いないから、それだけでも罪なことだ。※天皇主宰の「園遊会」の始まりは1953年の秋で、1965年からは春秋の年2回催されるようになった。つづく。11月3日。

先頭へ