●「ペンパイナッポーアッポーペン(PPAP)」のピコ太郎さんが日本外国特派員協会の記者会見に招かれ、「驚き桃の木20世紀でございます」と語って、通訳を困らせたが・・・・・・。遡って幕末の高杉晋作(1839~1867)は1863年(文久)、外国船砲撃で攘夷を決行。が翌年、英米仏蘭の4か国連合艦隊が報復に襲来し長州藩の下関砲台などを占拠。その戦後処理のため敵艦に乗り込んだのが高杉晋作とその子分格の伊藤博文と井上馨。高杉は長州藩の全権大使。そこで高杉は「日本の国土は天孫降臨で神様が創造したものであるから、彦島と云えども割譲はできない・・・・・・」と古事記のストリーを持ち出して抗論。時の通訳はあのアーネスト・サトウであった。そう、アーネスト・サトウも高杉晋作が1時間も2時間も語る古事記の天地創造を翻訳することは不可能であった。果たして相手は彦島を植民地化することを諦めざるを得なかった・・・・・・という件が司馬遼太郎の「世に棲む日日」にありましたね。結局、高杉晋作は長州の戦争賠償金をも幕府に支払わせたのであります。ピコ太郎の「驚き桃の木20世紀」をどう訳したのでしょうか。サプライズな訳語であったのでしょうか。ピコ太郎の会見記事を見て、ふとその物語が浮かびました。因みに「二十世紀」は梨の品種で、改良が「二十一世紀」ですね(呵呵!)。11月1日。
●さらにもう一つ。宮崎でも発生した高齢認知症者運転による暴走車殺人。今回の87歳の運転手も同じ認知症の疑いがあります。真っ直ぐ走っていれば何処を走ろうが、そのうちに家に帰り着くと思っているとのことですが・・・・・・。この種の事故が起こる度に考えるのが児童の集団登下校。自転車の中高生の連れ運転も危なっかしくて閉口ものです。喋るために決まって並走するんですね。なんかの拍子で外側の自転車が車道側によろけると車道側の自転車は車にぶつかりそうになってしまいます。児童の集団登下校も同じようなことがあるのではないか。かえって危険ではないのかということです。10月31日。
●きょうは絶好調なのでもう一話。27日に100歳で逝去された昭和天皇の末弟の三笠宮崇仁さま。戦時中にも関わらず戦争を鋭く批判したから凄い。そうかと云えば戦争に深く関与した皇族もいたそうな。その人は伏見宮博恭王である。日露戦争で彼の戦艦三笠の分隊長。昭和7年には、海軍軍令部長(後の軍令部総長)に就任。これは海軍のトップである。開戦直前の昭和16年4月までの9年間もトップの座にあったのだ。これは「日本海軍400時間の証言・NHKスペシャル取材班」(新潮文庫)に詳しいが、まだまだ未知の部分が多い。戦争責任の総括には良き証言である。10月31日。
●文化勲章受章の6人中で既知の人は(最近知ったノーベル賞受賞の大隅先生を含め)4人。文化功労者は恥ずべきことに15人中、たったの4人。それでも嬉しいことに津村節子氏は知ってましたぞ。彼の記録文学の大家で亡き吉村昭氏の奥さんであります。吉村昭は第一回司馬遼太郎賞を辞退した日本のボブ・ディラン(2週間の沈黙を破りノーベル文学賞は戴くそうですが・・・・・・)でした。石巻市の大川小学校の裁判で市議会と宮城県知事が控訴するそうです。生徒74人と10人の教職員が津波で流された大災難でした。吉村昭の「三陸海岸大津波」(文春文庫)を、裁判官も被告の弁護士も、そしてとくに議員は今からでも是非、この「三陸海岸大津波」を読んでもらいたいですね。津波で助かった人たちの体験記も載っています。「先ずはできるだけ高いところに逃げること。家族や家財をおもって引き返してはならない」ことが縷々書かれてあります。10月31日。
●大統領が殺される(自殺を含む)国がとんでもないことになりそうだ。比のドゥテルテ大統領も訪日の帰路の機中で暴言を封印すると発言。北のドンは核兵器禁止条約に賛成。100万人を超える例外なき党内の綱紀粛正で「核心」をものにしつつある大国。アメリカ人の上品さに泥を塗っている非難合戦のご両人。緑の百合に翻弄されている自民党・・・・・・希望の塾の塾長は新党を結成して、そして反原発の小泉純一郎元総理とタッグを組んで安倍自民党を打っ潰しそうな勢いだ。10月31日。
●大学への寄付金問題ですが・・・・・・アメリカのシステムが最高で最上のベストとは云いませんが、日本のやり方はその多くでシステマチックでありません。研究が不埒で講義も稚拙という理由でもって教官が首になった話はひとつも聞きません。若手教官やポスドクの外国留学を援助しているとも聞こえてきません。専属専門のスタッフを配置し、研究・論文の質と斬新性、講義内容の充実性など客観的に評価する機構が必要であります。大いに公共にアピールして、公正な運営の元、その成果をオープンにすれば、卒業生の善意の寄付は増えること確かです。頑張って下さい。間違ってもその寄付金の一部が飲食代や飛行機のプレミアム席料に流されては理解は得られません。呵呵! 10月30日。