●雑譚。「桃栗三年、柿八年、柚子は九年で成り下がる、梨の馬鹿めは十八年。」・・・・・・今年も田舎の親父から柚子と柚子胡椒が送られて来た。冬至には風呂に割って入れ「柚子ぼっち」を愉悦した。きのうに今朝は呑みに草臥れた胃の滋養の為の雑炊に柚子胡椒を混ぜている。柚子は中国・長江上流の原産と云い、日本では大分や高知が名産とし、中国ものよりも香り高いという。田舎の神門では柚子を「ゆのす」とか「いのす」と呼ぶ。「柚の酢」が字義で、意味は「とくに酸っぱい柚子」であろう。柚の酢にも接ぎ木(台木はカラタチの木や種から育てた苗木を使用)で植栽のものと天然自生の実生(みしょう)のものがる。前者は30年で改植されるが、実生は100年にわたり実を成すという。それも味と香りは実生のほうが格段に濃厚である。田舎のはスーパーで売られているものとは香りと酸味が違うから、瞭然「柚の酢」なのだろう。ところで田舎では唐辛子のことを「こうしゅ(胡椒)」と言い、目刺のことを「唐人干し」という。大分名産の柚子胡椒は本来「柚子唐辛子」が正しい呼び名であるべきだが・・・・・・。以前調べるに、由来、唐辛子は唐人が持ち込んだもので、唐人干は渡来した唐人が教えたものだとあった。(「唐人干」は唐人を干すとの意味にも取られるので「目刺」となった?)。宮崎県の北部、大分県から高知県(とくに沿岸部?)には共通の言語(方言)が存在する。徒然の雑譚・・・・・・もうすこしの呑み会・・・・・・「柚の酢」パワーを借りてもうひと踏ん張りだ。12月25日。