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今週の親仁ギャグ・2021年9月5日(日)~9月11日(土)

●「種田山頭火のこと②
▲酒飲みにとっての若山牧水(1885~1928)と山頭火(1882~1940)は格別の親近感がある。私が生まれて初めて覚えた歌は、牧水の「ふるさとの 尾鈴の山の かなしさよ 秋もかすみの たなびきて居り」と「白玉の 歯にしみとほる 秋の夜の 酒はしづかに 飲むべかりけ」である。小学の社会科見学の時、道路沿いの牧水生家と隣接の記念館に立ち寄り、見学したのがはじめであった。それから数度、ドライブの休憩も兼ねて立ち寄って牧水を偲んでいる。山頭火に関しては、連れ合いの出身が防府市なのが所以である。
▲山頭火を身近に感じたのは、ニシタチの大衆居酒屋「たかさご」の建物壁面の句碑、「うまい匂ひが漂ふ街も旅の夕ぐれ」と少し離れた郷土料理の「杉の子」の玄関外の句碑、「水の味も身にしむ秋となり」を発見してからである。山頭火の句碑は全国に百を超えて建てられているらしいが、そのうちの10碑が宮崎県内にある。市内には上記の2碑と「こほろぎに鳴かれてばかり」である。
▲山頭火の代表句である「分け入つても分け入つても青い山」の句碑は鳥取市に建てられているが、作句は昭和5年の高千穂である。そして今回の新山口駅の「まつたく雲がない笠をぬぎ」は都農町での作である。
▲山頭火の出身県である山口の玄関口駅の句碑が宮崎を行乞した折の作であることには驚いた。山頭火は1882年に生れ、1940年に没している。宮崎を托鉢した昭和5年(1930年)は山頭火が38歳であり、脂が乗りきった絶頂期であったのであろう。さてと、私が山頭火の句碑を建てるとしたらどの句を選ぶか。
酔うてこほろぎといつしよに寝てゐたよ(現日南市南郷町目井津・昭和5年10月7日作)
うしろ姿のしぐれてゆくか(福岡県飯塚町・昭和6年12月31日作)
秋の夜や犬から貰つたり猫に与えたり(愛媛県松山に滞在して一年、亡くなる直前の作)
9月10日

●「病床不足によって自宅で亡くなる新型コロナウイルス感染症患者に対して、どのような申し開きをするのでしょうか?
▲下記の文章は2021年2月20日の「親仁ギャグ」です。現在宮崎県内には、県独自の非常事態宣言に加えて国の蔓延防止等重点措置が発出中ですが、いつまで継続されるのやら不透明です。自宅や宿泊施設、特に前者の療養者が増加し続けていますが、果たして県の新型コロナ対策はお手上げのようです。徹底抗戦なんぞどこ吹く風、白旗を揚げているようにしか映りません。
先ずは政治・行政・医師会ですが、新型コロナ感染病床を増やす気があるのや否や。宮崎市郡医師会病院の旧建物の件ですが、これは市が土地を、市郡医師会は旧建物を無償で県に貸与することで、2020年10月に合意、発表していました。受け入れ患者は重症化のリスクがある中等症以上で、使用する病床は50床ほどの規模を想定しての話でした。この旧市郡医師会病院の活用は緊急事態宣言下にある場合とのことでした。ところが今年に入り、県は1か月もの緊急事態宣言を発出したにもかかわらず、スタッフが揃わないとの理由で事実上、県や市と市郡医師会との合意を反故にしたのです。今後、この建物は新型コロナ感染病棟として利用されることがあるのでしょうか? 利用されず解体でもすることになれば、その費用は誰が支払い、そして誰がその責任を取るのでしょうか? 解体費用も、素人目ですが、数億どころかその上の桁でしょうから、市郡医師会からの無償提供とは聞こえ良いばかりで、実際は市郡医師会の解体費用を県や市が肩代りすることになります。こうなれば、これは市郡医師会と行政との阿吽の密約であったこととなりましょう。
2月20日。

▲本来ならば上記のように県は旧市郡医師会病院を活用して「新型コロナ病棟」の運営を開始していなければならない時期です。宮崎市内は国内でも人口当たりの病院や医師数が多いとされる地域です。県知事と医師会が本腰をいれれば実現不可能な問題ではありません。そもそも「新型コロナ」と将来の感染症などの専用病院として医師会が県に無償貸与した建物です。仮に取り壊して更地にしようものなら何十億円の出費が必要でしょう。
▲延々と補助金のみでこの災禍を乗り切ろうとしているのか、甚だ疑問です。重症はじめ「新型コロナ感染症」の患者を一点に集約して集中治療することで、スタッフ不足など多くの問題が解決するはずです。飲食店への補助金も大切でしょうが、延々と続けるわけにはいきません。新型コロナに限ったことではなく将来への感染症に対する投資を含めた新しい医療体制の構築が必須ではないでしょうか。21世紀は感染症との戦いと言われています。
▲真面目に働いて長年納税したのに新型コロナウイルスに感染し、入れてもらえる医療機関が無く、自宅で亡くなるケースが後を絶ちません。行政や医師会はこの点に関して、どのような釈明をし、どのように申し開きをし、今後どのような方策を示すのでしょうか。災害級だから仕方がないで済まされる問題ではないでしょう。
9月8日。

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