コンテンツへスキップ

今週の親仁ギャグ・2021年12月12日(日)~12月18日(土)

●「江川卓の剛速球
▲最近のヤフーニュースであったか、江川卓の球速はいったいどのくらいだったのだろうか、という”論説”が載っていた。小生もケーブルテレビ(ch218)でときどき放送される往年の大スターの出場試合を視ることがある。たしかに江川のストレートはバックスピンがかかって球がホップしているのが分かる。画面上の当時の球速は150kmを少し切るほどだが、現在の速球投手と比べても見劣りしないばかりかそれよりも速いようにも思える。何より江川の投球は力みが無くほんわりと投げている様子である。甲子園での記録は残っていないが、銚子商戦や柳川商戦のマウンドのほうが速いようにも考える。
▲今のスピードガンは初速、つまりピッチャーからボールが離れる瞬間の速度を計測しているのだが、江川の現役時代は終速であった。終速はホームプレートを通過する時点の速度とするので、当然ながら今のほうが速く表示される。
▲そこで初速と終速の差は如何程なのか。それはストレートの場合、約10kmとされるようだ。であるから、これから算出された江川のストレートの最速は158kmだそうだ。今のメジャーリーガーや数人の日本人投手も160kmを超えるが、江川のストレートのようにはホップしていないように見える。何が違うのか。それは、ストレートの回転(スピン)数に関係する。ボールの回転数はそれにかかる重力と浮力の影響を受け、順回転の綺麗にスピンするボールは回転数が増える。回転数が増すと初速と終速の差がほとんどなく、バッターはボールが浮き上がってくるように見えるという理屈だ。バッターが浮いて(ホップして)見えるということは、ボールの下を空振りしたり、低目のボール球だと思ったらストライクドーンに入っていたということなのだ。
▲このようにボールが速く見えるかどうかは、初速ではなく回転数、それも良い回転でなければならず、順な回転であれば初速と終速の差が少ないためバッターにとってボールが手前で思いのほか伸びる(ホップする=浮く)ように感じられ、思わず振ってしまうか、見逃してしまうのだ。
▲江川贔屓の小生としては、そういう理屈であったとしても、江川の剛速球は160kmは優に超えていたのじゃないの? と思うのだが。はたして当時の球速計の精度の問題やそもそもキャッチャーミットにおさまる寸前のホームベース上の終速をどのように計測していたのか、疑問が尽きない。さらなる考証を願う。
12月14日。

マグヌス効果とは回転している物体に働く力の事を言います。空気の流れとボールの回転が同じ方向に働く力をマグヌス効果といい、このマグヌス効果は回転数が多ければ多いほど大きくなり、きれいなバックスピンがかかったボールは回転すればするほど上方向に揚力(=浮力)が働き、ボールがホップする。いずれにしてもきれいな回転で回転数が多い(初速が速い)ほどボールがホップするという理屈である。まずは剛速球を投げれる投手であることが大前提のようだ。

先頭へ