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今週の「稚譚・奇譚・恥譚」(2022年1月19日~1月22日)

●現在の日本は「鎖国」状態である。外国からの邦人の帰国しか認めていないと思って間違いない。その「鎖国」下において、ワクチンの入手不足(岸田首相はファイザーのCEOにワクチン供与増を依頼したが不発。ファイザー側は日本には未使用のワクチンが相当現存していると判断)とPCR検査キットの不足で、しばらくは「まん防」の発令で人流の抑制や人数を制限し、感染拡大を制御し急場をしのごうという魂胆である。この「まん防」効果を疑問視する専門家も少なくないが、政府としては効果薄としてもそれ以外の対策を打てないのが本当のところだろう。もうそろそろ白旗を上げて、オミクロン株の自然感染に委ねるしか他に施策がないと正直に訴えるしかないのではないか。姑息な手段の連発で無暗に時間だけを費やして、いつまで「鎖国」状態を続けるつもりでいるのか。オミクロン株に対しての時間稼ぎは、かえって不利益の方が大きいのではないか。政府の今の考えでは、我が国の新型コロナ終息はいつのことやら。世界に取り残されること、必然。1月21日。

●今現在のワクチンの確保はいかほどの数なのか。1千700万なのか3千万なのか、はっきりしない。5歳から11歳までの子供にファイザー社のワクチンを接種するという。その数は600万~800万とも。子供は重症化しにくいから、果たしてどれほどの親御さんが打たせるのやら、これまた疑問。三世代家族同居で高齢者やハイリスクの人がいれば小学生への接種も意味がなくはないだろうが、それよりも小学生と同居している高齢者やハイリスクの人にいち早く接種するほうが効果が高くないのか。その小学生への接種開始時期が3月以降というから、これまた笑える。そのころにはオミクロン株はピークアウトしているだろうに。※ファイザー社製の子供用の新型コロナワクチンの有効成分は大人の3分の1量で、かつ別製品。)1月21日。

●巷間の話では、と言っても居酒屋談義であるが、ようやく医療従事者やその関係者の3回目接種が進行中のようである。高齢者施設はどうなのか情報が少なすぎてよく分からない。1月19日時点での我が国の接種状況は、
1回目終了が、101,262,215人の80.0%
2回目終了が、99,615,898人の78.7%
3回目終了が、1,780,539人の1.4%
日別接種回数は、1回目が5,180人、2回目が2,508人と発表されている。
1月21日。

●一方のワクチン接種はどのようなじょうきょうなのか。厚労相のホームページによる、追加接種等に向けた供給の見通し(令和3年~4年の配送時期)は以下の如く。
ファイザー社ワクチン                                    
【第1クール】 R3.11/15の週・11/22の週 4,052,880回分
【第2クール】 R3.12/13の週・12/20の週 12,762,360回分
【第3クール】 R4.2/14の週・2/21の週 10,002,220回分(予定)
【第4クール】 R4.2/28の週 3,527,550回分(予定)
【第5クール】 R4.3/14の週 7,027,020回分(予定)

武田/モデルナ社ワクチン
【第1クール】 R4.1/24の週 15,707,400回分
【第2クール】 R4.2/7の週 6,640,950回分(予定)
【第3クール】 R4.2/21の週 6,504,750回分(予定)
【第4クール】 R4.3/7の週 6,499,650回分(予定)
【第5クール】 R4.3/14の週 5,504,850回分(予定)
【第6クール】 R4.4/4の週 7,500,000回分(予定)
(*1/14時点の見通し)
2月21日。

●新型コロナ克服のキーワードは三国(万国)一致の「集団免疫」。集団免疫獲得法はワクチネーション自然感染。幸運の女神か、オミクロン株は弱毒で感染力が強い。南アフリカや欧米などはこの自然のワクチンを利用して、今やピークアウトを達成し、早々と来月からはさまざまの規制を緩和もしくは撤廃すると表明。フランスは今現在、約40万人の感染者がいるが来月からは規制を撤廃するとの報道。毎日40万人にワクチン接種を行っていると同じことになる。それも9割が無症状だから必ずしもPCR検査をしていないのであるから、実数は少なくとも数倍の感染者となる。アメリカも約2割の人口が新型コロナに感染したとされるが、この数字は検査で陽性の数であり、実際はもしかして6割を超えているとも推測されている。オミクロンの感染で「集団免疫」を獲得し得たという譚。自然のワクチンの威力は素晴らしい・・・・・・と絶賛したら、日本では袋叩きか。1月21日。

●どこの国の首相か確かでないが、新型コロナは戦争(大戦)なのだとか言ってなかったか。都知事も最近、「東京直下型地震」と同等の国難なんて宣わっていた。先の第二次大戦の世界の死者は約5千万人で、日本では約310万人。第一次世界大戦でも約5千万人。スペイン風邪でも世界では約4~5千万人、日本では約38万人とも。そしてインフルエンザの死者数は毎年、国内で約1万人。国内のヒートショック死者は毎年、約1万9000人という。東京大震災の死者も約10万人である。今の国や都知事の発言は、ウイズコロナどこらか、死者ゼロコロナを目指しているようで言動不一致が甚だしい。1月21日。

●若者はPCR検査なしで「新型コロナ感染」を診断。背景には検査キットの供給不足と医療現場の負担の増大があるらしい。検査なしでの診断ならインフルエンザ以下の譚。抗ウイルスの経口薬も限られているのだから、病院に行っても埒が明かないどころか、一般診療の患者さんに感染させるリスクが高まる。要は、自己診断して症状が収まるまで家でじっとしておけってことか。物事は回りくどい表現じゃ不安を募るばかり。1月21日。

●一昨日、宅配の人が院内でうろついている私を視止め、「先生、昔○○を飼っていた○○ですが」と話しかけられ、その某仁曰く、「3店舗の飲食店をしていたのですが、このコロナ禍で全て閉めて今こうして急場をしのいでいます。コロナ禍が過ぎたら又やる予定です」と。1月20日。

●日本の株価が暴落。その原因は、米国の利上げ織り込みと実質金利が急上昇したことに加え、感染防止効果が不透明な「まん延防止重点措置」が拡大していることのようだ。オミクロン型の感染拡大そのものは、それこそ織り込み済みで、大して問題視されていない模様。世論も「まん延防止重点措置」による、とくに飲食店への度重なる補助金支給に不満の声が湧き上がっている。私的には、少なくともコロナ前の納税額に応じた支援を行うことが大原則であり、また酒類提供と言ってもたとえば、ラーメン専門店などを居酒屋と同等の扱いとするのもいかがなものやら。ラーメン専門店でビールを煽っている人間は、いまどきかなりレアですぞ。私の知るラーメン店はコロナ前から夜10時までの営業で、8時までの時短になれば、わずか2時間で毎日2万5千円の補助金が支給されたのです。ちなみにそのラーメン店は、アルコール消毒は置いてあるが、✖席を設けることやアクリル板の設置などの感染防御対策はされていない。コロナ禍で困窮している人は、飲食店関係者ばかりではないのだ。2022年1月19日。

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