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今週の「稚譚・奇譚・恥譚」(2022年1月30日~2月5日)

●新型コロナウイルスの誕生地はどこか? 武漢だという確証はないが、コウモリが関わっていると考える科学者は少なくない。記憶に新しい(?)の2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)もコウモリ起源説が根強い。なぜかコウモリが悪者扱いされているのだ。何故にか考証的にも起源を追跡するとコウモリに行きつくという。コウモリは「ウイルスの貯蔵庫」とされるからだ。
▲そこで、コウモリの生態はどうなっているのだろうか?
・今回の新型コロナも、中国雲南省に生息するキクガシラコウモリのコロナウイルスとゲノム(全遺伝情報)の96%が新型コロナウイルスと一致した。
SARSも12年に発覚した中東呼吸器症候群(MERS)もコウモリのコロナウイルス由来。その他、脅威のエボラウイルス(致死率90%)もニパウイルス(致死率40~75%)もコウモリ起源とされる。
・コウモリから発見されている(病原性のないウイルスも含めて)ウイルスの数は、2016年時点で5626タイプである。
・なぜコウモリが「ウイルスの貯蔵庫」なのか? それは特異な体と暮らしぶりが背景にあろらしい。
・コウモリは哺乳類でありながら、空を超音波を使って飛び舞い回る。コウモリは6000万年前ごろに突如出現し、犬や馬などの哺乳類よりも古い。
・コウモリはエネルギー効率が良く、それは代謝が巧妙で活性酸素の発生が少ないことによる。そのためか寿命が20~30年と長い。
・昼の休眠時の体温は36度で、夜の活動時は39度(デマレルーセットオオコウモリ)。この日内温度較差がコウモリ体内でのウイルス増殖を阻み、病気を起こし難くしている。
・コウモリは種が1000以上もあり、哺乳類の約4分の1を占める。MERSウイルスはラクダを、エボラウイルスは霊長類を経て人間に感染したとされる。ニパウイルスはコウモリの唾液やし尿、血液を介して人や豚に伝染したという。
▲これらコウモリの様々な謎を解き明かすことによって、コウモリ媒介性のウイルス性疾患の克服ができないものか。今後の研究が期待される・・・・・・というより積極的にアプローチすべきである。以上は、2021年12月26日付の日本経済新聞の記事を抜粋し、私見を組ませてまとめた。
2月3日(節分)。

●2月1日からプロ野球がキャンプインした。宮崎県下ではオリックス・バッファローズ、福岡ソフトバンクホークス、読売ジャイアンツ、広島東洋カープ、埼玉西武ライオンズの一軍5球団が入宮した。若大将の「球春到来」である。しかも有観客である。
▲私としての「球春到来」は甲子園のセンバツ高校野球であるが、その出場校選考で腑に落ちないことが発生し、球界に限らず物議を醸している。東海地方代表の2校選抜で、先の秋の地方大会準優勝校が選ばれず、ベスト4の残りの1校に決定したのである。東海大会は静岡県の代表3校、愛知県の代表3校、岐阜県の代表3校、それに三重県の代表3校の計12校のトーナメントで開催された。出場校は以下の通りで、数字は各県大会の順位である。
・静岡(3):①日大三島 ②聖隷クリストファー ③静岡
・愛知(3):①享栄 ②至学館  ③中部大春日丘
・岐阜(3):①中京 ②大垣日大 ③岐阜第一
・三重(3):①三重 ②津商業  ③津田学園
▲そして東海大会の優勝は日大三島、準優勝校が聖隷クリストファー(スコアは6:3)で、ベスト4の残りの2校は準決勝で敗退した至学館(vs聖隷クリストファー;8:9×)と大垣日大(vs日大三島;5:10)であった。順当なら、歴史的にも、優勝校と準優勝校は選抜が4校(九州、中国・四国は5校)であろうと6校(関東・東京は6校、近畿も6校)であろうと必ず選ばれるのが筋である。ところが蓋を開けてみると、聖隷クリストファーに代わって大垣日大が選ばれた。決勝で聖隷クリストファーが日大三島に大負けしたわけでもないし、準決勝で大垣日大が日大三島に極めて接戦であったわけでもない。
▲長い選抜高校野球の歴史で、このようなケースはゼロではなく2、3あるとのこと。結論は、代表枠が2校しかない東海地区(東北、北信越も2校)で、2校ともが静岡であったことによるだろう、と推測される。同一県で代表が複数であるなら、いっそ出場枠をもうひとつ増やしたらどうだろうか・・・・・・と私は考えるが、どうやら。
2月2日。

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