コンテンツへスキップ

MRTゴゴイチの取材を受けました。9月20日(土)の昼12時の放送です。

 「犬はどうして同じ餌を食べ続けることができるのか?」という質問でMRT放送「ゴゴイチ」の取材を9月17日(水)に受けました。インタビューアーはお笑い芸人で「東国原の一番弟子」の早川伸吾さんでした。

 病気についての質問も難渋しますが、この手のものは一層困ることが多々あります。16日の昼に依頼の電話があり、「小動物の臨床栄養学」という分厚い訳本など、3冊をめくってはみたものの、なかなか好い答えが浮かびませんでした。以下に、まとめたものを紹介します。

①イヌの味覚細胞(味蕾)はヒトの5分の1(ヒトは約1万個、イヌは約2千個)。
②イヌは匂いに頼る。嗅覚は人間の何百万倍以上で、特に酸味はヒトの1億倍以上。
匂いが強いものを好むため缶詰のほうがドライフードより嗜好性が高い。体温に近い温度のフードを好む。犬の味蕾は核酸やヌクレオチドに感受性が高いため、腐ったものや糞に興味を示して好む。
③肉食動物なので肉が好物で好みは牛、豚、羊、鶏、馬の順。舌の味蕾細胞はある種のアミノ酸(プロリン、システインなど甘いアミノ酸を好む)に対する感受性が高く、旨み=甘みとして認識する。
④離乳前後の食餌がその後の嗜好を決定(ヒトも子供のころの味覚が将来持続)。
⑤飼い主が与えるものを好む(肉類や脂質、塩気の強いものが多く犬にとっても旨い)。飼い主が犬に手渡しで食物をあげる行為は主従関係の逆転を意味する。これにより犬はさらに飼い主が食しているものを要求するようになり、結末として、ドッグフードに見向きもしなくなる。
⑥この項目が今回の質問に対しての最も適した回答と考えられるが、犬はグルメではなく、大食(爆食)派である。野生(犬の先祖であるオオカミの時から)ではいつ獲物(食餌)にありつけるかわからないということから起こる「大食本能」による。すなわち目の前にある餌はいちどきに一瞬にして全部平らげようとする本能である。

 結論として、犬も匂いを中心とした「好み」がありますが、「大食本能」によりあまり何も考えずに喰い続けているのでしょう。

 インタビューはお笑いのひと時でした。どのように編集されているか楽しみでも有ります。時間のある方は20日(土)の正午、MRTゴゴイチをお見逃しなく!

先頭へ