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2014年10月6日「独語年中」・第3話「水もの」

 成人で「お水」とか「商売は水もの」を知らぬものは世間を馬鹿にしているか、生れて来る時に大事な何かを忘れてきたかだろう。「『水』には『川』といふ意味があるし、昔の川は大水になつたり、涸れたり、方向が変つたり、お天気次第で気まぐれだつたのだ。つまり川のやうなものといふわけだ。もちろん昔は『入試は水もの』なんて言はなかつた。『商売は水もの』と言つた(丸谷才一「猫のつもりが虎」p70・文春文庫)。そう、「水」と「川」は同じ。どっちつかずの優柔不断、大漁もあれば坊主(頭の毛が1本もないことから)もある、タコ(野球でヒットがでないこと)の日もあればサイクルヒット(一試合で1・2・3ベースヒット+ホームランを放つこと)もある・・・・・・。隣県の活性水素水ではないが、元は無料(タダ)の水を売ってぼろ儲けするのに「水もの」を使うのは卑賤者の浅智恵か。10月6日。

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