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6月25日(木)-今、本郷北方がアツい・「煙(けむ)に巻かない名店」-

 赤江中学校から南消防署の間は、宮崎市内で開発から最も見放された地域だ。開業してからの15年間、ショッピング・モールなど幾たびか開発の話がもち上がったものの、自然と消滅。月見ヶ丘、希望ヶ丘、まなびの、ちょいと遠方だが学園木花台というマンモス(?)団地群に囲まれていながらの未開地。
 ところが、去年から雲行きが変わり、風向きが上昇気流に転じ、陽当たりが好くなった。本部は福岡だが大阪の地名の鉄板焼「○○○」。○は回るかも知れぬが鮨をほうばるか分からない「○○○」。燃料や素材の原価が下がったからなのか最近期間限定の500円を打ち出したプレハブ建てなのに何故か「○○○」という麺屋。丁寧に焼いているのにもかかわらず何故かしら「○○○○」な地鶏屋。
 そしてこの6月、「煙も味のうち」という、謳(うた)い文句でニシタチより進出してきた宮崎ホルモンの老舗「○○○」。「煙も味のうち」、この殺し文句が集客の「つぼ」や、と言わんばかりの繁盛ぶりである。どの店もけっこうの客だ。夜の街の人通りが減るのも分かる。郊外住民パワーを見せ付けた感じだ。郊外は、安価で、家庭的で、子供から年配者まで配慮したメニューを豊富に揃え、そして驕らない、隠れた「名店」がある。名ばかりの「街みせ」で、3年もメニューが変わらない、客の好みを理解しようとしない、料理に対するわがままを無視する、「お客様は神様です」なんぞどこ吹く風と言わんばかりの処は、誰も行かない。「郊外の名店」探しも悪くないと感ずる、昨今の「居酒屋放浪」事情である。
 特に「つぼや」は小生が高校生の時からお世話になった「街みせの名店」である。脱・メタボの現況にあって、そうそうは足を運べないが、開店からの2週間で3回ホルモンを頂いた。もう数件、できればちょいと気の利いた総合居酒屋か和食店が、あればいい。「本郷スクエア」の誕生を応援したい。それこそ、これが「つぼ」やと、焼酎食れを唸らせるような店が、本郷に現れることを期待したい。

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