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今週の親仁ギャグ・2010年6月13日(日)~6月19日(土)

●「貧すれば窮す」ではなく、「貧すれば鈍する」とは何ぞや。今の若者そのまんまだ。自分が食って家族を養うのが第一義だが、そればかりでは何とも腑甲斐無い人生だ。先ずは、決して高価な食材ではないが好く手当された旨い物を食らい、大衆焼酎を煽り、時には酒場の若いねえちゃんと語う・・・・・、美術館に足を運び、年に1度は旅の空気で身を洗う。そんな最低限の、中くらいの「おらが春」を過ごしたいものだ。これを世間では平凡という。が、それにはそれなりの金が必要だ。世の親爺は「平凡」から見捨てられないように、ひたすら労働しているのだ。「貧すれば鈍する」状況では、その余裕の無さから、出会いも発見も、そして一獲千金のチャンスにも巡り合えない。感性も磨かれない、不幸の道だ。「貧は世界の福の神」の金言もあるではないか。若者よ、夢は正夢?、夢見なければ何も叶わない。「富過ぎて鋭なる」には要注意だが。6月19日。

ピデ・デ・オロ(神の子)こと、ディエゴ・アルマンド・マラドーナ。1960年生まれで、現在FIFAワールドカップでアルゼンチンの監督だ。韓国戦に見せた「ヒールキック」には魅せられた。ゴールデンボーイこと、ボクシングのオスカー・デ・ラ・ホーヤも神の子だ。2人は何をしても何を喋っても様になる。3人目の神の子を知らない。6月18日。

商売も代が変わるか、何代にもなると廃れる。鮨や鰻はもとより、定食屋に至っても、やはり舎利への思い入れが店の良し悪しを決定する。最近流行の定食屋。何とも米への思い米(込み)が足りない。ガス釜で焚くのはまだ気の効いている方だが、定食専門で炊飯ジャーはなかろう。晩飯の客に朝焚いた飯を出すのは、恥知らずだ。日に2度や3度焚くようでなければ、先代に顔向けできないというものだ。創業の労苦に比べたら、竈の釜で飯を焚いても罰は当たるまい。今は商売のチャンスである。昔の職人が当たり前にしていたことのできる辛抱人が少なくなったからだ。今夜の飯は久々の定食屋だった。6月18日。

●不景気とは言え、われらがニシタチは呑まずに居られぬ腹の出た親爺たちが、チラホラに闊歩している。今宵のニシタチのいい話。数年前夏の高校野球甲子園大会に宮崎代表で出場した青年。試合の前夜、選手1人1人が心理カウンセラーに呼ばれ、「今まで頑張ってきたんだ。絶対にうまくやれないことはない。」とマインドコントロール(???)されたという。彼は、甲子園の観客の多さとその独特の雰囲気に実際、球が見えない時があったと言う。が、カウンセリングの効果は大であった、と今でも確信しているようだ。口蹄疫の被禍農家のカウンセリングはうまく機能しているのだろうか。ふと気になった。6月17日。

●10歳の雌の雑種犬○ナの話。2週間前から元気・食欲低下し、今は嘔吐も有り、食欲廃絶で来院。熱が40.0℃で、白血球数がスケールオーバー(10万以上で主体は好中球)し、エコー検査で腹水を認めた。腹膜炎を疑い、来院の6月12日の夜に試験的開腹の緊急手術を実施。結果は十二指腸に子供の拳大の腫瘤を認め、細胞診でリンパ腫を確認した。そして腫瘤の一部に穿孔したことを示唆する病変も認めた。翌日、若い娘さん2人が両親に伴われて面会に来た。東京から日帰りで見舞に帰ったとのことだった。2人とも眼を腫らしていた。病気に休みも時間外もない。飼い主さんの愛情に勇気づけられるこのごろだ。6月16日。

●今春、犬共々上京した県内の飼い主さんと愛犬○ッ○ーの話。16歳の雄のミニ○○。その愛犬が膵炎を患い、10日近く動物病院に通ったが好転しないため、13日の日曜日に急遽陸路で帰省し、そのまま夜間救急に来院した。そもそも飼い主は上京に躊躇していたそうで、このままだと愛犬が生きているうちに郷里へ帰れないと考えての行動だった。東京と宮崎の友人が広島でバトンタッチしての搬送劇であった。病院には4人の女性が付き添っていた。2日間の点滴治療で元気を取り戻した。飼い主の涙ながらの弁は、「もう上京は考えません。」。夜間病院をやっていてよかった。6月15日。

猛威をふるうパルボウイルス感染症。「昔の犬パルボウイルスはCPV-2といわれる型のもので、1987年頃まではCPV-2aやCPV-2bが蔓延した。それから1987年~1997年頃までは新しい型のnew CPV-2aが、1997年~2006年まではnew CPV-2bが野外での流行株であった。」ことが調査・研究されている。今回、パルボウイルス感染症(汎白血球減少症)と診断した猫から採取した糞便について、その型を調べたところ、犬のnew CPV-2bが検出された。現在日本では、猫のパルボウイルスの型を検査するラボ(検査機関)はないこと、犬パルボウイルスの型は検査可能なこと、パルボウイルスは犬と猫の間で互いに伝播することが指摘されている等の理由から、パルボウイルス感染猫の糞便について犬パルボウイルスの型の照合を実施したものだ。この型が本来犬由来であったものか、あるいは猫由来でもあるのかは、猫での検査ができる状況でないため、断言できるものではない。しかし、犬のパルボウイルスが猫にも伝染することを強く示唆している結果である。また、感染猫から逆に犬への伝染も十分に有り得るという結論が得られる。6月14日。

●ダックスフントにおける椎間板ヘルニアの手術の大前提は、「脊髄造影」を実施して手術部位を特定することだ。腰部から脊髄のクモ膜下腔に(スパイナル)針を刺入して造影剤を注入する殊、ダックスフントに関しては臨床経過と症状で診断可能であり、CTやMRIを実施する必要はなかろう。6月13日。

●きのうも来院した、相も変わらず多いダックスの椎間板ヘルニア3度までは内科療法と安静。4度では手術を検討し、5度では迷わず手術。後はひたすら、ひたすらリハビリ。これが当院の治療方針である。ヘルニアは超肥満犬であっても、寝ていて動かなければ起こらない。発症の多くのきっかけはベットやソファ、椅子からの飛び降りだ。肥満大敵、飛び降りにジャンプ厳禁。6月13日。

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