●朝起きたら、拙庭に蝶が舞っていた。朝から、超縁起が良いぜよ。野田の大将もTPP参加へのテーブルへ付くハラを決めたようだ。農業対策への抽象案を提案して来た。10月21日。
●TPPに参加すれば、人、モノ、カネ、情報が国境を越えて移動する。TPPだけでは無かろうが、あらゆる貿易のさらなる自由化を「第三の開国」というらしい。第一の開国はもちろん、明治維新後の「鎖国」からの開国である。第二の開国は第二次世界大戦後で、いったん閉ざされた諸外国との交流を復活させ、貿易・輸出大国となった。先日、知人が東欧四カ国を旅したが、経由地のドイツ・フランクフルト空港で設置されている電機製品はどれもサムスンやLG社製で、ソニーなどの日本製は皆無だったらしい。世界のソニーも幻と化したか。世界のトヨタも10年先は分らない。「ガラパゴス化現象」という言葉もあるらしいが、今の日本のように関税などを独自に決め、世界の潮流からかけ離れた規則を次々に作っていく、退行化のことだ。「鎖国」と井の中の蛙ならぬ「ガラパゴス現象」。悪い夢を見そうな気がしてならない。つづく。10月20日。
●9月26日、経済産業省大臣官房付の古賀茂明氏が依願退職した。彼のつぶやきに「政治家は農協、医師会、電事連という強い相手とは戦えない」がある。PTT論議の中で槍玉的存在の業種だ。農協のための農業と農家であり、政治家の票田でもある。なんと22~24万人の農協職員がいるらしい。医師会も国民皆保険を守護としている輩が少なくなく、本物医師には自由診療が良いに決まっている。技術の高い医師は現行のシステムでは養成し難い。電事連とは北の北海道電力から南の沖縄電力までの10の電力会社の連合会で、その体たらくと横暴ぶりは承知の通りである。10月19日。
●非は他にあらず、自分の方にもあるのだ。現状を分析できず、将来の展望も描けない。何でもそうであったように、アメリカの意向と怒り(圧力)が無いと決断できない「鎖国」の日本。どっちにしてもFTA(自由貿易協定=Free Trade Agreement)に合意した米韓に遅れじと、TPP(環太平洋経済連携協定=Trans Pacific Partnership)参加を急いではなるまい。同時に自分の非も見つめ、抜本的な解決策を示すことだ。現状だと、TPPに参加しなくても、近い将来、農業がジリ貧で壊滅的に消滅するのは時間の問題だ。そうは、思わないか。10月18日。
●10月17日の宮日新聞一面は『TPP反対3500人訴え 農林漁業関係者ら 「地域が壊滅的に」 宮崎市で集会』。JAが呼びかけ人で、もちろん知事も参加して挨拶。TPP論議は拙速であってはならぬが、問題は国や県の行政が「将来の日本の農林漁業」に対して何らかの方策を取ってきたのであろうか、いや今からも画策して実行性のあるものを打ち出せるのかが甚だ疑問だ。一般に、経済は市場が大きければそれほど発展する。日本のコメであれ、野菜であれ、果物であれ、本当に世界(環太平洋)で売れない(戦えない)のだろうか。最近では「地域自給」との概念が生まれ、実践している農家もあるようだ。2刀流は有り得ないのか。現在のように、農協が金(資金)を貸し、機械や肥料・農薬を売り、市場へ出す手数料を取り・・・こんなことをやっていたら農家が育つ訳も無かろう。経産省を退職した古賀氏が言うように、日本経済の足枷は電力・医師会などで、農協はその中の一つ。農業がやりたくても農地法などの規制で実際には参入できないのだ。政治家と行政と農協がタッグを組んで、将来的にも日本の農業を破滅へ向けようとしているのだ。河野知事もJA主催の集会にのこのこと出向いて、農協の子飼いみたいにただ々「TPP反対」と御経を上げているいるようでは脳無しだ。つづく。10月18日。
●明治新政府ができてしばらくの間、県知事は言わば御上からの出向であった。現在の47都道府県知事は7割以上が総務省などの官僚出身者である。県庁は同じ公務員の「仲良しクラブ」で緊張感が無いことも想像に難くない。地方の行財政改革も進むはずもない。鹿児島の伊藤県知事も、夫婦2人分の「博多座チケット」を九電に要求した。外見は田舎の名殿様のようだが、中身は悪代官そのもの。宮崎県も他人事ではないようだ。総務省出身の河野知事も前県知事同様、JAと2人3脚のようで、「農協の広告塔」であり、佐賀や鹿児島の知事と九電との関係とどこが違うのかと思いたくなる。つづく。10月18日。
●「ねぐった」、「仏作って魂入れず」の発言は、九州電力の「やらせメール」問題で、同社の第三者委員会委員会が作成した調査報告書に対して九州電力側が提出した最終報告書と社長続投決定に怒った郷原伸郎弁護士の言。古川康・佐賀県知事は6月21日の九電の原発トップらとの会談で、6月26日の佐賀県民向け説明会が話題になり、玄海原発の再稼働には「経済界には再稼働を容認する意見があるが、表に出ない」、「こうした機会を利用して声を出すことも必要だ」、「説明会で再開賛成の意見を増やすことが必要」と自ら推進派の大ボス振りを誇示。発覚の発端は6月25日、九州電力子会社の社員が福岡県内の日本共産党事務所を訪れて内部告発したことによる。6月21日は震災発生からちょうど100日目。そんな時期に行政と独占大企業のトップが話す内容では無かろう。聞いただけで、どちらも辞任ものと判断したが、今や開き直りの両者。行政の危機的状況だ。第三者委員会も、政府も、佐賀県民も、そして国民も全くNEGLECTされたものだ。つづく。10月17日。