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今週の親仁ギャグ・2017年5月7日(日)~5月13日(土)

●ついでながら、調味料の「さしすせそ」は料理(加熱)中に鍋の中に加える順番です。砂糖は分子量が大きいため食材に浸透し難いため最初に投入。味醂も砂糖と同じ扱いであります。は分子量が小さいため砂糖に邪魔されることなく浸み込みます。は酸味をつけるだけでなく、旨みを引き立て、臭みを消す作用や、殺菌・防腐作用、漂白作用、タンパク質凝固作用があります。酢は調理の中ごろに投入します。昔「せうゆ」と書いた醤油は早く入れてしまうと塩分で材料がしまり、香りをも飛ばしますから、タイミングを見計らい風味を生かさなくてはなりません。味噌は最後に入れて煮えたてを食すのが・・・・・・正にそこがミソです。おでんの関東焚(煮)も江戸のうどんの汁も塩分濃度がどうのこうのよりも色合いということになりますか。それでもやはり塩分が関西よりも多いのは間違いないですね。江平の名店「大盛りうどん」の汁をそう楽には飲み干せませんから。うどん屋やラーメン店には塩分濃度計を持参してみてはどうでしょう・・・ってことか。5月11日。

●うどんは讃岐ですから、本場は旧讃州、今の香川県であります。「醤油の汁にひたしてあるような代物」は濃口醤油が主体。醤油は調味料の「さしすせそ」のひとつ。周知のように、砂糖(さとう)・塩(しお)・酢(す)・醤油(せうゆ、正しくは「しやうゆ」)・味噌(みそ)のこと。では関東の濃口と関西の薄口の違いはどうなんでしょうか。原材料と塩分と発酵期間などが異なるんですが、濃口の原材料名は大豆、小麦、食塩の順で、薄口は食塩、小麦、大豆の順番です。その他米やアルコールなどが入ったものもあります。以上のように塩分は薄口が多いのですが、これは発酵期間が短いからです。薄口は発酵期間が短い分、塩分を多くしてあるということです。当然ながら麹の種類にこだわってもいるんです。手もとにある、煮付に使う「溜り醤油」の表示には原材料が大豆と食塩のみであります。一般に醤油の塩分濃度は15~20%なので、濃口は薄口より2~3%の塩分控えめということです。醤油1ml(≒1g)の塩分含有は0.15~0.2gに相当ということになります。うどんの汁は土地柄や店によって出汁の素(鰹節・昆布など)も様々ですし、見た目で塩分濃度を測るのは困難かもしれませんが、見た目が塩分濃度を左右することは、多分そうでしょう。頼りは確かな舌ということでしょうか。つづく。5月11日。

●「関西以西や四国の人が、東京のうどんは醤油の汁にひたしてあるような代物で、と悪評するのをしばしば耳にしたが、うどんなど大の男が食べるのもではなく、そんなに目くじら立てなくてもよいのに、と不審に思っていた。が、十数年前、文藝春秋主催の講演会で香川県観音寺市に行った時、長い間の疑いがとけた。昼食に、と、市の人の案内でうどん屋に入ったが、うどんそのものと言い、汁と言い、まさしく幼い頃から口にしたうどんとは、別種の食物かと思うほどうまかった。東京のうどんは・・・・・・、と言われるのも無理はなく、わかりました、わかりました、と言った思いであった。このことがあってから、殊に香川、愛媛県に行くと、必ずうどんを食べる。」(吉村昭著「東京の下町」のなかの「其の十・食物あれこれ」のp158・文春文庫・2017年3月新装版第1刷)(初出は「オール読物」昭和58年9月号~昭和60年2月号連載)・・・・・・と私の尊敬する作家のひとりの吉村氏が書いておりますから・・・・・・やはり東京のうどんは不味いのです。私も東京での3年9か月の生活で相当の江戸うどんを食しました。なぜかと言うと、大学の動物病院の宿直の報酬に食券を貰うんですが、それが使えるのは農学部正門前の「増田屋」に限られていたので、それもかつ丼や親子丼とのセットでしたから、必然江戸うどんを食ったのです。私は若いころ北海道や沖縄には行ったのですが、四国だけは足を踏み入れてません。高知の鰹に香川のうどん・・・今年中には実現しなくちゃ。5月10日。

●衆議院の予算委員会を傍聴し、国会議事堂の食堂で昼食をとった籠池氏の食後感想は・・・・・・「うどんは、辛かった」。彼は香川県出身なのでうどんの味利きとしては一流であろう。「辛かった」は今の彼の心境を表しているのではなしに、多分に「これは不味い」と言いたかったのだろう。蕎麦(ざるやもり)については、一昔と違って地方でも同等の技や味が提供される昨今であります。江戸前鮨についてはやはり江戸が抜きん出ているでしょう。籠池氏が酷評した江戸のうどんですが、汁が黒っぽいので関西の淡いのからしたらどっしり感があり、汁を飲み干したら血圧が上がること必至です。これは全国から江戸へ終結した人夫が大いに汗を垂らしたのでその塩分を補給するため濃口(濃厚)にしたのであります。今そんなに大汗を流すことはないので上京してまでうどんを食するのは果たしてどうやら・・・となります。そうは言ってもうどんはうどん、やはり時にはカップのどん兵衛うどんも食いたくなります。つづく。5月10日。

●居酒屋の受動喫煙禁止法案(正式名は「室内禁煙法案」らしいが・・・)が実質のお流れですか。小さな店舗では禁煙と分煙の表示をして・・・・・・つまりは席によって喫える椅子と喫えない椅子があるというとこですな。安倍ちゃんの内閣支持率が60%ですか・・・日本人の喫煙率は一番高い30代の男性で30%代でしょ・・・70~80%の日本人は嫌煙家ということですよ。政治家というのはどっちつかずの曖昧家の多いこと。政治なんちゅうのはそれこそ「どろどろ」「どぶどぶ」「ずぶずぶ」(←きのうの国会答弁じゃないですが)の最たる世界でしょ、そういう汚いもののなかから国民が望む、総じて国民の益となるものの真実を敏感に感じとり、一部の、場合によっては過半数以上の反対があろうとも、信念を貫くべく天職なのです。居酒屋・飲食店側も目先の売上減少回避に腐心することなく、美味い料理と快適な居心地の提供にさらに尽力すべきです。そうすれば我々50~60代のある程度舌の肥えた自称万年青年組の共感を獲得すること請け合いでしょう。隣で「ぷかぷか」やられたら・・・美味さは煙に巻かれ、一瞬でそれは顔色諸共嫌悪に豹変します。次の来店はありません・・・万年青年組は表面上、分煙許容の穏健派と思いきや、内心はすこぶる味と健康に敏感なんであります・・・これも年をとったということです。つづく。5月9日。

●農家の省力化について話を進めているんであります。昼休みに近所の田圃周囲を散歩するのですが、ものの見事に田圃の草は生えていません・・・・・・どの田圃にも一本たりとも・・・であります(過言ではないでしょう)。田植の前後で蛙が産卵して田植間もなくオタマジャクシが孵っていたのですが、彼らは鷺たちに食されたのか、探しても容易には発見できません。20数年前に比べ蛙や虫の数も相当に減少しています。蛍も家まで飛んで来ていたのですが、最近は近くの山内川で1、2匹見れるかどうかです。これらの自然破壊が農薬の為でなければよいのでしょうが。ともあれ「一発除草剤」の農家負担軽減への威力は絶大ということです。農業に光明が生まれることを、AIなどの革新農法なんぞに期待しているのであります。。5月8日。

●「花魁とよばれるまでになるには遊芸だけでなく書画から茶の湯まで仕込まされ、客に対する態度もかるがるしくなく、物をきかれればわずかに点頭するか、かすかにかぶりを振るというだけであった。花魁は松の位の太夫職などといわれたが、松の位が、吉原以外の世間のどういう官位に相当するのかたれにもわからない。ともかくも、絵空事の権威なのである。」・・・・・・と「胡蝶の夢(四)」(司馬遼太郎著・新潮文庫・p23)にある。「松の位」は「最上位の遊女」のこと。要は「松の位」を将軍や殿様の正室に擬し、彼女と交わることで自身が殿様気分を喫するということだろう。優越感を模擬体験するということだ。5月4日はニシタチの「花魁道中」のイベント。生憎の雨でアートセンターと一番街での披露となったが、吾輩は「花より団子」で三軒の梯子・・・・・・すっかり泥酔してしまいました。男、この世に生まれて一度は貸切で祇園の芸妓さんに酌をしてもらいたいもんです・・・呵呵!!!(写真有)。5月8日。

●柿を盗る・・・といっても敷地内や明らかに誰さんちの柿の木だと分かるのを千切らないのは当たり前ですぞ。田圃の端の川岸に面した木とか、山際の柿の木のことです。そう言えば、下校中に腹が大いに減って、見渡すと桑の実が朱や紫に熟していたので頂戴したこともありました。むろんこれらは正確には犯罪でしょうが、大人もそうやって育ってきたのか、咎められることもなく見て見ぬふりをしていたと思います。そうそう、「こどもの日」の昔の行事に「印地打」という石合戦があったといのには驚きであります。われわれの子供の時、そうですね、中学まで本気で石投げ合戦をやってましたね。それは喧嘩の一法で中間が数人に分かれて川の両岸から石を投げあうんですね。危ない喧嘩ですが・・・・・・大怪我はありませんでした。1対1でもやりました。これがもしかしたら「印地打」の名残だとしたら・・・ちょっと感激であります。

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