●21日に米ニューヨークの国連総会で16分間の一般討論演説をした安倍晋三総理。何もなかったような昭恵スマイルで政府専用機のタラップを降りる夫人。真逆なのは逮捕され拘留中(保釈されたとの報道もなし)の籠池夫妻。現職総理の写真が教科書に掲載されるのも前代未聞。政治家の権力欲が深いのは知れたことだろうが、安倍ちゃんに関しては祖父さん(岸信介・1896~1987)と叔父さん(佐藤栄作・岸の実弟・1901~1975)が偉かったのが災いしている。親は超えたが、未だ祖父さんや叔父さんには及ばない。祖父さんを凌ぐには憲法改正(第9条)を果たさなくてはならないと・・・ひとり妄想している。解散理由を何と語るのか・・・アベノミクスなど安倍政策の信を問うと云うが、自衛隊を憲法9条に盛り込む、加計学園獣医学部の新設問題・・・を一緒くたにされてはたまったもんじゃありません。※叔父さんの佐藤栄作は、1972年に田中角栄(1919~1993)に反旗を翻され(派閥を乗っ取られ)退陣したが、日中国交正常化の御膳立てをしたのは佐藤だった。棚から牡丹餅的にその餅を食ったのが角栄と云う。9月25日。
●「堀クン、僕は悩んだことがふたつあったんですよ。ひとつは、安保の新条約を調印したあと、六十年一月だな、国会を解散して国民の意志を問うべきだった、ということだ。調印直後に解散、総選挙をやっておけば、あの馬鹿げた安保騒動はなかったと思うんですよ。・・・・・・解散には川島君の反対があったんだが、ボクが非常に苦しんだことは確かだ。川島が何と言おうと、総理・総裁はボクなんだから、解散強行しようと思えばやれたんだが、今思うと大きな失敗だった。もうひとつはだね、樺美智子さんの事件があって、アイゼンハワーの訪日を中止したときだな。これは悩みに悩んだし、眠れなかったな。・・・・・・)と語ったそうである。(工藤美代子著「絢爛たる醜聞 岸信介伝」・pp499~500・幻冬舎文庫」。語り人は山口出身で岸の最晩年までその最側近であった堀渉である。川島とは岸内閣で自民党幹事長の川島正次郎(1890~1970)であり、沖縄返還は彼の仕事(功績)である。つい最近、麻生太郎副総理・財務大臣が安倍総理の私邸を訪れ、解散を指南した背景には、ここに書かれた岸信介の後悔談があると云う訳です。政治の世界は一寸先は闇・・・きょうも自民党所属議員が(それも現役の副大臣で麻生派ですから驚き桃の木山椒の木です)、小池の新党・「希望の党」に移籍するという報道。それに我が宮崎にも関係する議員夫妻が「希望の党」から出馬するそうですから・・・これからまだまだいろんな政治ドラマ続出しそうで・・・果たして安倍さんの思惑通りに事が進むか、まさに一寸先は闇であります。つづく。9月24日。