●歴史上の日本人で最高の超人的天才はだれでしょうか??? 筆頭のひとりが「空海」であることに異論を唱えるひとは少ないであろう。高野山訪問を前に読んだのが、夢枕獏氏の「沙門空海 唐の国にて鬼と宴す・1~4巻」(角川文庫・2018年2月「空海」で映画化)。フィクションの小説ですから事実でないこともむろん多いのですが、真実も書かれています。空海(774~835)は804年8月に遣唐使として入唐(12月23日に長安に入る)し、806年8月まで唐に滞在しています。入唐時には既に中国語の読み書きは中国人以上に流暢であったとされ、仏教発祥地の梵語さえも短期間で習得したとされます。空海の最大の業績は、入唐して1年足らずの805年8月10日には伝法阿闍梨位の灌頂を受け、大日如来(=この世の一切を遍く照らす最上の者)を意味する遍照金剛(へんじょうこんごう)の灌頂名を、恵果より与えられたことであります。ちなみに大日如来は密教の一祖であり、二祖が金剛薩埵、三祖が竜猛、四祖が竜智、五祖が金剛智、六祖が不空、七祖が空海が師と仰いだ恵果であります。注:夢枕獏氏は2018年春、紫綬褒章を受章。つづく。5月9日。
●日本人なら、死ぬまでに一度は行ってみたいところ・・・・・・は何処であろうか。日本人のメッカだ。江戸時代、かなりの日本人が「伊勢参り」をしたように。いつかの読み物では、江戸から伊勢までの456(?)kmの距離を1日約20km歩き、1か月近くかかって到着していた・・・・・・と云う。各宿場では、そこの住民が顔見知りになった旅人へ江戸に住む知人へ金銭や手紙や物を託していたと云う。旅人が郵便屋や宅急便の役目を果たしていたのだ。さて私は伊勢にまだ行ってないが、この度、吉野と高野山へは参ってきた。むろん吉野は桜見であり、高野山は空海の足跡を嗅ぐためである。つづく。5月9日。