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拙庭での小さな発見

今更発見なんぞ悍ましい単語ですが、正直知らないことが多すぎる日々に、私奴の人生65年、一体何を考えて生きてきたのだろうかと、茫然自失の瞬間があります。否々茫然は言い過ぎですか、呆気自失ですね。

以下に最近家屋の周囲で見かけた小さな生き物の営み(生活環)の一部を紹介します。

一番上の写真は、地蜘蛛の棲家です。2番目と3番目は、蝉の産卵場所です。最後の4番目は、いわゆるイラガです。※インターネットなどを駆使して、暇を見つけては補足していきます。

1.ジグモ(地蜘蛛)

・日本各地、人家の庭先にも普通に生息。少し気を付けているとすぐに見つけられます。・特徴は営巣です。写真のように家の外壁に小枝状の、蓑虫に似たような苔の汚れみたいなものがへばりついているようです。これは地下10cmほどの深くまで続いているようです。その縦穴を自身の糸で裏張りしてマテガイに苔が生えたような棲家(巣)を造るのです。この巣は手ですっぽり抜くことができるそうですが、私奴はまだ試していません。・この巣の中で蜘蛛の成虫も生活しており、巣の表面をたまたま歩いた甲虫、ダンゴムシ(専ら沢山います)、ワラジムシのような小型生物を巣の袋越しに長大な鋏角で咬みつき、袋を破れるままに巣内に引きずり込むという、刮目の捕虫装置なのであります。さらには、食べかすは袋の先端から捨てるのであります。・卵はふわふわの糸で包まれた卵のうとして巣の中に産み付けられ、孵化した幼虫は巣の先端から這い出し、そのまま近くの草や低木に登ってバルーミングするという。・孵化から性成熟までに3〜4年を要し、幼体は脱皮を繰り返して成長します。およそ7齢で成体となり、成体の寿命はオスの場合1年足らずですが、メスは性成熟後も脱皮を行い数年生き続ける・・・・・・そうな。かつては昆虫相撲にも参加していたらしい。(以上、Wikipedia 参考・拝借)

2.蝉の産卵

・蝉の幼虫が10年間(よくわかっていないが、3年~17年とも)も地中に潜っていることは知る人ぞ知るですが、私奴の経験でも夏によく蝉が鳴いていた木立の下の土を掘ると結構な確率で蝉の幼虫に出くわします(国によっては成虫とともに幼虫も食材です)(地下生活の幼虫の餌は、木の根の導管より樹液を摂取しているそうな。脱皮は数回繰り返す)。・地下生活を終えた幼虫=終齢幼虫は、その年季を果たすと地中から外に出て木や壁などによじ登り羽化します。(晴れた日の夕方、地中より顔を出します。羽化後の抜け殻もよく見かけます)。・成虫の寿命は1週間から1か月とされています。(鳴くのはオスのみ。成虫のエネルギー源は、糖分の多い師管液?)。・そしてその間、雄と雌の出会いがあって、写真の産卵となります。枯れ木や枯れかかった枝に強靭な産卵管を刺入するのですが、生木の方が柔くて良さそうなものですが、これまた蝉に訊いてみないと分かりません。

3.イラガ

・刺蛾と書く。今回の大量発生は梅雨頃に次ぐ2回目。通常は7月から8月頃、多い年は10月頃に再び見られる、らしい。拙庭では、イロハモミジがターゲットになっているようですが、その他の木にもチラホラ。落葉の広葉樹が好物とのこと。体長は25mmというが、梅雨頃の大量発生時はそれよりも一回り、二回り大きかった記憶があります。葉の裏に集団寄生するから、下から覗くように探します。・寄生の発見は、まずは予断をもって毎日観察すること。葉が一部枯葉のように変色し、葉数が見る見るうちに減少し木様がみすぼらしくなる、糞が下に落ちて汚くなるなど、早期発見は可能です。・成虫に毒性はないのですが、皆に嫌われる幼虫のイラガは、体表全体に小さな棘を有し、触れると蜂に刺されたような鋭い痛みと丘状発疹、不愉快な持続性掻痒をもたらします。通常は7月から8月頃、多い年は10月頃に再び見られるそうです。・イラガの好物樹木は、落葉の広葉樹だそうで、我が拙庭でもイロハモミジでの繁殖がいちばん旺盛でした。(成虫は無毒で食害もありません。ただの繁殖=産卵のための生活のようです)。・イラガの体長は25mm。梅雨頃の1回目の大量発生時の大きさは、今回の2回目よりも一回りも二回りも大きかった記憶があります。・予断をもって観察すれば早期発見が可能です。先ずは緑の葉が枯葉の様に、そして見る見るうちの食害で虫食い状態になり、葉数が極端に減って木様がみすぼらしくなります。また糞が地表に落ちて見た目に明らかに汚くなります。・イラガの体表には無数の棘=毒牙があります。全国で数十の呼称があるようで、一部地方で蜂ムシと呼ばれるように、触れると蜂に刺されたような鋭い痛みを生じます。・私奴も2度3度刺されましたが、アシナガバチ程ではないにしろ小さな(感覚の範囲)激痛があり、その後1~2日の掻痒、5日程度の丘状発疹が持続します。・これを書いている日もイラガに指を刺されてしまいました。すぐに家の中からガムテープを取り出し、痛い部位に何度も何度も当てて棘を取る試みを繰り返したら、その後は痛みも消失し、丘疹や掻痒も起こりませんでした。・イラガは脱皮を繰り返したのち、昆虫類で最強に硬い(カルシュウム含量が多い)繭を造って終齢幼虫(前蛹)の状態で越冬します。・そして春先に繭の中で蛹化し、6月頃に羽化します。・タナゴの釣り餌(玉虫)としても利用されるようです。・成虫の活動期間(寿命)は約1週間。その間食餌なし。産卵は春から初夏。樹木の裏に産み付ける。産卵数は一度に数十から数百個(直径約1㎜)。卵は約1週間で孵化。


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