●「比叡山延暦寺の慈悲」
▲比叡山焼き打ちを被った側の延暦寺が、や(打)った側の信長と光秀の子孫を根本中堂に招待し、450年の恨みつらみを水に流した。宗祖、最澄は大乗経典の一つの『法華経』に基づいた「すべての人が仏に成れる」という天台の教えを日本に広めることに尽くした。大乗仏教とは、(釈迦のような)特別な人間でしか悟りを開けないのではなく、何処の誰兵衛でも成仏できるとし、釈迦の言う特定の人間にしか悟りを開けないとする小乗仏教の教えと大きく異なる。
▲天台宗は、「深遠で、凡夫にうかがいえない秘密の教え」である密教の一つ(台密)であり、「言語文字で説き示された釈尊の教え」である顕教(けんぎょう)とは異なる。「すべての人が仏になれる」のであるから、比叡山焼き打ちを行った信長や光秀を許すという発想になるのであろう。
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9月21日。