●「奇跡の一本松」のある陸前高田市は津波被害の大きかった4つの地震による津波の到達(浸水)地域をマッピングして公表しています。その資料地図から私が計算した津波到達の距離は、1896年(明治29)のM8.5の明治三陸地震では海岸から約1000m弱の市民体育館(今回の震災前)まで、1933年(昭和8)のM8.1の昭和三陸地震では約1150mの県立高田病院(同)、1960(昭和35)に発生したM9.5のチリ地震では約1200mの高田市・市庁舎(同)です。そして2011年(平成23)の東北地方太平洋地震の津波到達距離は、なんと約4500m(もしくはそれ以上)だったのであります。驚愕の数字であり、未曾有の被害を生んだ理由だったのです。つづく。5月31日。
●東北地方は、記録に残るだけでもかなりの数の津波に襲われてきました。数字はマグニチュードと発生年を表しています。
貞観地震 8.3(推定) 869 貞観 11 年
慶長三陸地震 8.1(推定) 1611 慶長 16 年
延宝三陸沖地震 7.3(推定) 1677 延宝 5 年
延宝房総沖地震 8.0(推定) 1677 延宝 5 年
青森県東方沖地震 7.5(推定) 1763 宝暦 13 年
寛政宮城沖地震 8.2(推定) 1793 寛政 5 年
宮城県沖地震 7.5(推定) 1835 天保 6 年
安政三陸沖地震 8.0(推定) 1856 安政 3 年
宮城県沖地震 7.4(推定) 1861 文久元年
明治三陸地震 8.5 1896 明治 29 年
昭和三陸地震 8.1 1933 昭和 8 年
十勝沖地震 8.2 1952 昭和 27 年
チリ地震 9.5 1960 昭和 35 年
エトロフ島沖地震 8.1 1963 昭和 38 年
十勝沖地震 7.9 1968 昭和 43 年
チリ地震 8.8 2010 平成 22 年
東北地方太平洋沖地震 9.0 2011 平成 23 年
つづく。5月31日。
- ないため、どうしても元の場所に建物を建てているようでした。この写真もホテルから望んだ、大船渡の新・市街地です。集合の居酒屋もあれば寿司屋さんもありました。私は居酒屋で海鞘
- この写真は、今回宿泊した大船渡市街地のホテルのテラスから大船渡湾に向けて撮影したものです。ここから見える対岸を除いた陸地は殆ど浸水し、かつ殆どの家屋が倒壊し、さらには波に
- →「こうせざるを得ないのか」との思いでした。写真は大船渡市を走る高速自動車道です。これは八戸(青森県)から仙台(宮城県)を結ぶ、全長359kmの三陸沿岸道路です。八戸・久慈自動車道、
- この写真は、「ど根性ポプラ」のある大船渡市三陸町越喜来地区に建設中の防波堤です。ほぼ完成しているようですが、私が立っている場所の周辺には、津波被害を受けなかった場所を除い