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今週のつぶやき親仁・2021年10月17日(日)~10月23日(土)

●「親仁の『ふるさと納税』②
▲1例を紹介しよう。私は大学の学部学生時代、憧れて北海道の牧場実習に行った。先輩獣医師の世話で酪農家にちょうど1か月、牧場主の自宅に居候させてもらった。今では考えられないだろうが、労働の対価はゼロだった。が、今もその時の経験は黄金である。朝の4時半から搾乳を行い、昼は牧草の搬入、そして夕方5時の搾乳と大変な肉体労働であった。とくに真夏の牧草運搬はロール巻にされた乾草をホークでトラックに投げ上げ、牧場まで運んで今度は牛舎の2階に納める。半端ない重さに汗が吹き出し、顔面の結晶化した汗塩を舐めた。北海道の8月は昼は30度を優に超え、夜にはストーブを焚いていた。その実習地が釧網本線の釧路と網走のほぼ中間に位置する摩周湖の南に位置する標茶町であった。後から知ったが、女優の関根(高橋)惠子氏の生まれ故郷と云う。その標茶町の返礼品の一つがジンギスカンである。そして「寄附の使途」を選択できるとし、以下の項目が示してある。
・馬と共に暮らせる環境づくりのため
・子どもたちの教育環境の充実のため
・貴重な自然や遺産を守るため
・将来を担う次世代の育成
・関係人口や交流人口の拡大
・基幹産業の発展
・安全安心な暮らしのため
▲今でも忘れないが、はじめての北海道の標茶に着いた日、牧場の家族と先輩の獣医師が集まってジンギスカン鍋の歓迎会をしてくれた。その実習の2年後、帯広畜産大学で日本獣医学会が開催され、寄り道で標茶を再訪した折も同じジンギスカン鍋だった。
▲標茶のジンギスカン鍋には深い思い出がある。アイヌ葱こと行者ニンニクの味も此処で教わった。2度ともアイヌ葱が助演の筆頭格であった。それ以来、私はアイヌ葱ジンギスカン鍋の虜である。つづく。10月20日。

●「親仁の『ふるさと納税』①
▲周りにも「ふるさと納税」をする人が増えている。衆議院選挙の告示も間近となり、各党の”舌戦”も熱を帯びだした。が、我々末端の庶民にはとって税は徴収されるだけで、何に使うかについては全くの権限がない。自身の唯一の意思表示が、この「ふるさと納税」であるかも。
▲総務省によると2020年のふるさと納税額は6725億円。2019年から、返礼品の金額は寄付額の3割に減額されたため同年の寄付額は減少したが、コロナ禍の巣籠で2020年のふるさと納税受け入れ総額が対前年度比1.38倍(6725億円÷4875億円)の増加となっている。しかし巣籠だけが原因ではなさそうで、そこには「新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、在庫の滞留等が生じている国産農林水産物について、農林漁業団体、品目別団体等が行う販売促進の取り組みを支援する『国産農林水産物等販売促進緊急対策(補助事業)』が行われた。この補助をふるさと納税の返礼品制度に活用する自治体もあり、寄付額の6割に相当する返礼品(6割返礼品)が話題になった。」(ニッセイ基礎研究所)。要は、前年までの寄付額の上限3割の返礼品が6割まで増額されたことに国民の耳目が集まっているのである。
▲そこで今週は『ふるさと納税』に焦点を当ててみたい。
つづく。10月18日。

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