●聖徳太子建立の法隆寺のこと・・・・・・別名、斑鳩寺とも。明日香村の飛鳥寺と大阪の四天王寺との中間の地に、聖徳太子が建立した。
①飛鳥寺:奈良県明日香村飛鳥にある、596年に蘇我馬子が建立した寺。718年に飛鳥より奈良市に移し、745年に完成。明日香の寺は本元興寺として、奈良市の寺は新元興寺として、現在に至る。
②四天王寺:大阪市天王寺区にある593(推古天皇元)年に創建の、聖徳太子建立七大寺のひとつ。残念ながら本寺も落雷(836年=承和2年)や火災(960年=天徳4年)の火災、そして大戦の空襲などで主要な伽藍は焼失。
③法隆寺:大和川を通じて大和国と河内国とを結ぶ交通の要衝である斑鳩に建つ。法隆寺の周りには藤ノ木古墳を始めとする多くの遺跡が存在しする。聖徳太子(=厩戸皇子=用明天皇の皇子)が、推古天皇9年(601年)に飛鳥から此処に移ることを決意し、斑鳩宮の建造に着手した。そして、推古天皇13年(605年)に移住した(「日本書記」)。大和と河内の国の間には生駒山地があり、主峰の生駒山は標高642mであるが、それらの山々の標高はおおむね300m~400m程度が連なっており、その峰に立てば飛鳥寺も四天王寺も、そして法隆寺も三寺全てが見渡せたのでありましょう哉。
つづく。4月10日。