●つい先日の深夜、ふと、司馬遼太郎の肉声が聞きたくなってYouTubeを調べた。NHKの「戦争証言アーカイブス戦後史証言プロジェクト 日本人は何をめざしてきたのか 2014年度「知の巨人たち」のなかの第4回~二十二歳の自分への手紙~司馬遼太郎~(2014年7月26日放送)に司馬先生の言葉がまぶしく輝く。
「国際社会のなかで、明治以後、よくここまでやってきた。だけど太平洋戦争 ものすごいミスがありました。アジアの諸国にずいぶん迷惑をかけて、結局は後々まで日本人は、ものを考える日本人は少しずつ引け目を持って生きていかなければいけない。それだけのことをやってしまった。相手の痛み、相手の国の文化、歴史をよく知って、自分がその国で生まれたがごとく、いろんな事情を自分に身につまされて感じる神経、そういう神経の人々がたくさん日本人に出てくることによってしか、日本は生きていけないんじゃないか。我々はいまだに韓国人、朝鮮人の友人たちと話をしておって、常に自分自身が引け目に感じておることは、堂々たる数千年の文化をもった数千年も独立してきた独立国をですね、平然と合併してしまった。合併という形で、相手の国家を奪ってしまった。こういう愚劣なことは、日露戦争の後で起こる合併は、朝鮮人があと何千年続いてもわすれない、そういうことを平気でやっている。」。つづく。4月25日。